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    【シリーズ・資金繰り(2)】綱渡りの運送業界

    2009年6月18日

     
     
     

     「内部留保を崩しながらしのいでいる。同業他社との我慢比べではないか」と岡山県の運送会社。同社は保有車両の3分の1近い10数台のトラックを減車し、この春からは毎月週100万円に上る雇用調整金も活用。「いくら金利が安い融資制度があるといっても、返さなくていい助成金に勝るものはない」という。


     広島県の運送会社は「固定費を下げるため、新しいトラックを数台処分した」と話す。残債と相殺する格好のため手元には数百万円しか入らないものの、「当面をしのぐには仕方がない」と、環境規制が厳しい関西方面の仕事の割り振りも見直すという。それでも毎月の役員報酬は未払い計上扱いの状態が続き、入金状況を見ながらの綱渡りの経営に変わりはない様子。
     一方、かねてトラック事業での活用は難しいといわれてきた雇調金だが、国が緊急対策として位置付けていることもあって、柔軟な対応が見えてきたのは確かで、利用者も増えている。ただ、本当に使いたい実運送の事業者となると厳しい現実があるのも事実。その1つがオール歩合制の給与体系を敷くケースだ。
     ある程度の数字が計算できるチャーターの仕事に就くドライバーは別として、規模の大小を問わずにスポット輸送や長距離ドライバーらに月給制を取る中小・零細事業者は多くない。急激な景気後退となった昨年後半から、さらにオール歩合制が幅を利かせるようになっているのが実情のようだ。
     そのため、「仮に国が従業員の給料の80%を手当てしてくれるといっても、それは残りの20%を会社が負担することを意味する」としたうえで、「もちろんドライバーの収入がゼロにならないように仕事を見つけるのが会社の役目だが、ゼロが20%負担へと増えるのは厳しい。資金繰りにつなげるなど程遠いこと」と、苦しい胸の内を明かす社長もいる。
     「生命保険を担保にした借り入れも含め、これ以上の融資を銀行から受けることは難しい。緊急の制度融資を利用したことで息をつないだ中小・零細事業者も多いと思うが、治療しないまま輸血するだけの状態に明るい材料はない」と話す岡山県の社長は、「それでも壊滅状態とならないのがトラック事業の七不思議。まったく正体がわからない」と話す。(長尾和仁記者)

     
     
     
     

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