「運賃で4ｔトラックに負けた」と話す関西のある赤帽本部。先日、荷主から「広島までいくらぐらいか」と、問い合わせがあったが結局、「一般のトラックの方が安い」と、一般の事業者を選んだ。運賃は下落傾向にあるが、一般のトラック運賃が軽貨物の下をくぐり始めたようだ。

　赤帽では各本部が荷物を受ける場合、「赤帽運賃」を適用している。地区によって若干異なるが距離制で10kmまでが1850円、50kmまでは1kmごとに185円、100kmまでは同145円、それを超える分は同100円が加算される。
　また、日時・地区・作業内容などによって割増料金が発生し、同本部では「広島までの運賃は5、6万円ぐらい」と回答した。すると「4ｔトラックなら4万円で行ってくれる。一般の事業者に頼む」と言って電話が切れたという。
　同赤帽では、「組合本部が受ける運賃は崩せない。荷動きが低迷し、運賃が下落傾向にある中でも最低ラインは堅持していかなければならない」と強調している。
　「赤帽の運賃が一般の運賃に勝っているということですね」と尋ねると、「その逆で、一般の運賃が赤帽の運賃に勝ったということ」とも話していたが、最近の一般のトラックの運賃下落に驚きを隠せない様子だった。（大塚仁記者）