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    行政処分対策 取扱専業子会社の設立に落とし穴

    2010年3月30日

     
     
     

     節税対策などの思惑とは別次元で、このところトラック事業者が子会社設立に乗り出すケースが増えている。ドライバーへの指導・監督責任が厳しく求められ、行政処分が強化されていることも踏まえ、まずは「処分」のない取扱専業の子会社を受注の窓口として立ち上げることで「電話対応まで制限される万一の事態」に備えようというのだ。
     ただ、注意すべき点もある。実運送だけの業務体系から過日、窓口を取扱専業の子会社へと切り替えたトラック30台の事業者の例もそうだった。


     実運送を手掛ける2つの会社を持つ事業者は25台を抱える本体のほか、節税対策として設けた子会社が5台を保有している。「法律を守り切れない実態のなかで、事業停止など行政処分ばかりが厳しくなる」と、先行きに不安を感じた社長は実運送2社の従来体制を改め、「取扱専業の下に実運送をぶら下げる形」にリメイクすることにした。

     そこで考えたのが、名前が知られている「本体」を取扱専業に切り替えて受注窓口とし、実運送の子会社に仕事を回す方法。簡単に思えた化粧直しだったが、実際には厄介な問題が生じた。
     本体が運送免許(当時)を取得した後、取扱事業の許可を追加取得。「別々に取得したから、一方(実運送)を休止させて対応できる」と考えたが、数年前からは「切り離せない一つの許可」に姿を変えていたのだ。
     運輸行政の担当官によれば、「営業区域などが撤廃された平成15年の法改正の際、それまで許可制だった取扱事業が登録制に変わったことで、それ以前に事業者が別々に取得していた実運送事業、取扱事業双方の許可は一本化された。結果として実運送を休止して取扱事業だけをやることは不可能になり、そんな実態があれば『5台未満事業者』として処分する」と指摘する。
     そのうえで担当官は、「取扱専業の新会社を作るほうが、すっきりしていると思う」と説明している。
     「万一の事業停止に備える」のと同時に、「長年にわたって荷主取引の窓口となってきた会社名は変えたくない」という社長の単純な発想は、意外に複雑な手続きを必要とすることがわかった。
     信じられない話だが、こうした「相談」が運輸当局に持ち込まれる例もあるようで、「実運送をやめたら取扱事業もできない点は曲げられない。ただ、どうしても会社名を変えたくないというケースでは、例えば一つを『前(株)』、もう1社を『後(株)』にしてはどうか…そんなことをアドバイスすることもある」という。
     前出の社長は結局、本体の全車両を実運送の子会社に移すとともに、取扱専業の会社を新設した後、従来の本体の社名に変更した。ただ、「すべての車両を移籍させた子会社は、それまで5台規模とあって損保のフリート割引を受けておらず、25台分は割引ゼロからの再出発というリスクを負うことになってしまった」と悔しがっている。

     
     
     
     

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