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    日雇い派遣禁止へ…引越業界に多大な影響

    2010年9月9日

     
     
     

     労働者派遣法改正案が秋の臨時国会で成立する見込みが濃厚になってきた。8月中旬の記者会見で長妻昭厚労大臣は「重要法案であり、閣議決定もしている。ぜひとも成立させたい」と決意を表明。現在、改正法案は継続審議中となっているが、超党派で賛同する議員も多く、成立すれば「日雇い派遣」が原則禁止となるため物流業界への影響が懸念される。
     とくに3、4月にピークを迎える引越業界が受けるダメージは大きい。全ト協(中西英一郎会長)は「引越業務は日雇い派遣禁止の対象からはずしてほしい」と要望していたが、議員による国会修正はもはや期待できず、改正法公布後に労働政策審議会が「政令」で除外を認めるかどうかにかかっているものの、極めて厳しい状況だ。


     改正案では新たに追加した第35条の3(日雇労働者についての労働者派遣の禁止)で、日雇い派遣はいわゆる「専門26業種」の中から「適正な雇用管理に支障を及ぼすおそれがないと認められる」場合に限って可能とした。厚労省職業安定局需給調整事業課の担当官は「だから専門26業種でなければ、原則的に日雇い派遣禁止の対象外にはなれない」と指摘する。
     専門26業種とは「その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務」などと規定。具体的にはソフトウエア開発、機械設計、通訳・翻訳・速記、秘書、アナウンサーなどを挙げている。
     99年の法改正で派遣業務が「原則自由化(ネガティブリスト化)」されるまでは労働者派遣を行えるのは26業務に限定されていた。このため、「トラック運送事業」、または「引越輸送」が26業務に入っていれば、「禁止対象外」の可能性もあったが「まず無理」(担当官)という。
     全ト協の動きも遅かった。「引っ越し繁忙期の人員確保が非常に困難となり、業務に多大な障害が発生する」として「日雇い派遣禁止の対象外とするか、一定期間(3、4月)除外業務として引越業務を加えてほしい」との要望書を中西会長と鈴木一末引越部会長が連名で、民主党の東京都総支部連合会に提出したのは3月3日。
     その2週間ほど後の3月19日には閣議決定されている。全ト協の呼び掛けに応じて各地のト協が地元の民主党都道府県連に要望活動を展開したが、遅いところは4月中旬など閣議決定後に提出している協会も多かった。
     民主党国会対策委員会のメンバーは「閣議決定してしまった法案を直せというのは通用しない。臨時国会での国会修正はあり得ない」ときっぱり。法案はその後、3月29日に参議院先議で国会に提出後、衆参両院で何度も審議され、直近では8月6日に臨時国会会期末処理で、閉会中審査(継続審議)となっている。
     臨時国会は早ければ9月末にも開会され、仮に10月中に改正法公布となれば「半年以内の施行」のため来年3、4月のピーク時に重なり、多くの引越業者に影響を与えそうだ。「引っ越しだけでなく、多業種からも同様の要望が出ている。これを認めていったらきりがない」と国対委員。
     国会修正が期待できなくても、労政審による「政令」で除外規定を設ける手段が残されているが、委員の多くは「自公政権下の見直しも、もともと日雇い派遣禁止から始まった。人権優先の立場で考えたい」と「35条の3」を墨守する傾向にあり、「引っ越しを対象外にしてほしい」という声は届きそうにない。
    ◎関連リンク→ 厚生労働省

     
     
     
     
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