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    「職人気質」なドライバーへ Gマークで自発性促す

    2011年1月28日

     
     
     

     「管理されるのがイヤだから運転者をやっている」。
    仕事選択の動機を、そんな風に語る従業員がかつて籍を置いた運送会社が昨年末、Gマークを取得した。職人気質とGマークの共存。どこかアンバランスな両者が共存していくことになる会社について社長が、Gマークを取得しようとしたきっかけや今後の取り組みについて話した。


     Gマークは、指標を設けることで申請会社の「安全」への取り組みを評価するもので、この従業員が言う「管理」との共存は、理論上は可能。つまり、「事故を起こさない職人気質」なドライバーが存在すれば、それだけで両者は矛盾することなく共存する。
     社長自身、ずっとそう思ってきたし、マーク取得後も本音ではそう信じている。先代社長の時代から「会社のヌシ」のように居続ける従業員に対して制度ができましたからと、いまさら指標に当てはめることがもたらす弊害のほうが気になるという事情もある。
     ところが、一昨年(09年)の忘年会で従業員に「来年はGマークを取るぞ」と社長は宣言した。直接の引き金は、アルコールチェックが義務化されるとの情報にあった。
     疑いたくはないが、早朝に出勤する従業員の挙動に不自然さを感じてはアルコール検知器にかける。検知されたからといって仕事に穴を空ける訳にはいかない。大量に水を飲ませるなどの措置を施して仕事に就かせる。会社の事情をすべて見透かしている従業員に、自発的な行動を促せないか。暫定的な答えがGマークだった。
     だから社長は、「Gマークを取ったからといって実践されなければ何の意味もない」と、浮かれた雰囲気はない。「Gマークを引っ剥がされないよう頑張ろう」と士気を高める。
     アルコールチェックに象徴されるような「管理」と、職人気質と称する隠れ蓑を着た日常。前者を前面に出すことで後者を抑制しようとしているのが現状だという。むろん、両者とも好ましいとは社長は思っていないが、どちらかをなくさなければ共存状態を長引かせてしまい、結果、会社の真の体力を削いでしまいかねない。
     「今年はグリーン経営を取るぞ」。社長は今年、従業員にそう宣言する。

     
     
     
     

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