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    「ありがとう」で思わぬ相乗効果 宮崎運輸

    2011年2月25日

     
     
     

     「同じ仕事をするなら楽しくした方がいい」とは誰もが思うが、現実はなかなかそうはいかない。ある事業者は、「運送業はサービス業」という考えのもと、ドライバーにあることを実施した。本来は輸送品質の向上が目的だったが、結果的にドライバーらに仕事に対する違った意識も芽生えさせ、思った以上の効果を得ている。


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     食品輸送を手掛ける宮崎運輸(宮崎啓純社長、埼玉県草加市)では、昨年からドライバーに「納品先、荷主の担当者、他社のドライバーなど、仕事で接する人誰でもいいから、毎日1回『ありがとう』の言葉をもらってくる」という取り組みを行っている。
     当初は嫌がるドライバーもいて思うように進まなかったが、根気よく続けて浸透させていった。誰に「ありがとう」と言われたか、毎日チェックして、その理由についても話をさせている。宮崎社長はチェックする中で、微妙な変化を感じた。「急いでいる中、荷待ちで困っている他社のドライバーに荷積みを先に譲ってあげたり、納品先でごみを拾ったりとさまざまな理由だ」という。
     ただ、こうした取り組みも「義務として続けるならば長続きしない」と指摘。サービス業である以上、誰に対しても、その精神で対応するというのが同社長の考えだ。
     しかし、「ありがとうと言われて悪い気はしない。また、自分に対する相手の対応の変化を口にするドライバーに驚いた」という。あいさつを交わすようになったり、納品先で接する担当者が好意的になったりという変化を感じるドライバーが出てきた。「同じ仕事をするなら楽しくした方がいい」と話す同社長は、「こうした日々の出来事は、仕事の励みになる」という。
     取り組みを始めた結果、仕事への意欲を口にするドライバーもでてきたのだという。
     「口下手なドライバーもおり、強制はしていない」というが、根気強く続ける中で習慣化されてきた。輸送品質向上のための取り組みが、ドライバーの意識を変えるきっかけにもなり、まさに相乗効果といえる。宮崎社長は「会社が勧めなくても自然とそうなることが理想」と言うが、今日もどこかで、「ありがとう」の言葉を受けて働く同社のドライバーの姿がある。

     
     
     
     

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