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    神奈川県が「待った」 トレーラハウスの市街化調整区域への進出

    2011年5月12日

     
     
     

     中小トラック事業者の市街化調整区域への進出に弾みをつけている「トレーラハウス」に、神奈川県が「待った」をかけていたことが本紙の取材で分かった。トレーラハウスをバス、キャンピングカーと同様に「交通機関の目的をもって利用されるもの」と位置付け、「ナンバーを取得しなければ利用できない」というのだ。神奈川県のこうした判断は県内の市区町村はもとより、他の自治体にも影響を及ぼし始め、4月25日現在、同県全域と群馬県前橋市など首都圏3市で「トレーラハウス導入」計画が中止または保留となっている。日本トレーラーハウス協会の大原邦彦会長は「ナンバーを取れなどと言われたことはなかった。多くの社会的弱者を救済しているのがトレーラハウス。利用者も含めて損害が拡大するようなら行政訴訟も辞さない」としている。


     営業拠点開設など市街化調整区域への進出は、いまだに大手(旧路線事業者)が優遇される一方、中小(旧区域事業者)は「自治体による開発許可が必要」なためハードルが高く、利用は進んでいない。そこで「建築物ではない」トレーラハウスが注目されるようになり、09年12月に千葉県のトラック事業者が認可されたのを皮切りに、各地でトレーラハウスによる事業所認可が相次いでいる。
     スクラップ・解体業、金属回収業を含め中小・零細事業者の市街化調整区域への進出を法律や技術面で支援してきた同協会によると、トラック会社は3月末までに首都圏を中心に累計20件の申請・許可実績があるという。
     こうした動きに、「待った」を掛けたのは神奈川県建築行政連絡協議会。同協議会は「建築の許可」を出す特定行政庁(自治体)の上部団体で、昨年11月中旬に「車両を利用した工作物の取扱い」と題した内規としての統一見解(ガイドライン)をまとめた。
     それによるとトレーラハウスは建築物の要件の一つ「土地に定着する」には該当しないものと認めながらも、「随時かつ任意に移動できる」ことと併せ、「交通機関の目的をもって利用されるもの」と定義。「道路運送車両法、道路法、道路交通法、自動車損害賠償保障法などの規定を満たすことが『随時かつ任意に移動できる』要件となる」と決めた。同協議会では他の自治体などから照会があれば、この内規を伝えているという。
     大原会長は「移送方法を問題にしたのが神奈川のガイドラインだが、これはトレーラハウスに対する行政を運輸行政に委ねようとするものであり、地方の建築行政担当者が独り決めできることではない。行政上の管轄権侵害に相当する。とんでもないことだ」と反発。
     久保田雅巳事務局長も「回送運行許可番号標を貸与された事業者により適法に移送できることを示さず、『車両』としての登録を求めるとともに、その運転可能な『免許証の保持』を求めるなど、無知または悪意を感じる」と指摘する。大原氏はさらに「調整区域に進出できない大勢の弱者のために、非建築物としてのトレーラハウスが存在する。運輸行政はそこに理解を示し、中小運輸会社の拠点事務所としての利用を認めている。建築行政がそれを抑制しようというのは民業圧迫で、基本的生存権の侵害でもある」と付け加えた。
     同協会では、「協会未加盟業者の中には、違法な設置を行うケースがあるのは確か。行政とともに改めて、トレーラハウスの統一基準を構築したい」としている。

     
     
     
     
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