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    実運送の規制改革 世間に有効に訴えるには 

    2011年7月22日

     
     
     

     中小の実運送業者みずからの手による規制改革の動きが、各地で同時多発的に起きている。その理論的バックボーンとして複数の動きにかかわる大学教授が本紙の取材に応じた。いま、なぜ実運送の規制を改革しなければいけないのか。「見えない産業」といわれる実運送の改革を、いかにすれば世間に有効に訴えていけるのか。業界の内部でも明言化されずにいる漠然とした問題と、その処方箋の認識を共有し、さらに大きな動きにつなげていくことができないだろうか。
     「市民への運送業に対する意識調査の必要性があると考える」。大阪府寝屋川市にある摂南大学の羽石研究室はこのほど、あるレポートにこう記述した。
     レポートは、兵庫県トラック協会が会員に対して行ったアンケートに対して綴られたものだ。アンケートの手法に対する具体的な提言や、その活用方法へアドバイスした。


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     市民への意識調査の必要性に関しては、重要な産業にもかかわらず、トラック産業が抱える問題点が知られずにいると、研究室が判断したことからの提言だ。兵ト協の執行部は7月中にも開く正副会長会合で、この提言に沿った活動を行っていくかどうかを決定する。
     研究室の指導教官でもある経営学部の羽石寛寿教授は、トラック産業の抱える問題点を図のような独自調査に基づく資料で説明。図の右上に近づけば近づくほど、その産業での就業者の士気が高いという調査だ。運送をはじめ地方自治体、商社、建築など13業種を位置付けたものだ。
     13業種のなかで最も士気が低いとの調査結果に、羽石教授は「運送業の就業者は能力が低いということではなく、労働環境が悪すぎるのでしょう。将来を見通せない、生活が良くなるという実感が持てないという人が突出して多い」と指摘。
     同教授が実運送とかかわりを持つようになったのは、関西を中心に支持を伸ばしている「運輸中小企業区域変革物流協会」(運革協)との出会いだった。士気調査も、そのなかで進めてきたものだ。経営学というフィールドのなかで、社員のモチベーションといった主に人の問題を扱うが、「運送業界のこうした状況を学界で認知する人は、少なくとも我々の分野ではいなかった」。トラック運転者が高速道路に適応できるかといった課題をかなり以前に研究したことのある同教授でさえ、運革協との出会いまでは未知の領域だったという。
     もちろん、士気の問題はトラックの場合、安全な運転が保てるかという問題となって外部の社会とかかわりが出る。同教授は、「トップの経営姿勢と言ってしまえばそれまでだが、個々の経営者のやれること以上の問題は、政府などに働きかけていくのが妥当」と判断し、実運送事業者らのバックボーンを担っているという。

     
     
     
     
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