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    大口利用者仕組みに困惑 高速料金

    2014年8月27日

     
     
     

     「そんな使い方になるケースは少ないのかもしれないが、それにしても理解に苦しむ」と、高速道路の利用事業を手掛ける異業種組合の幹部。出遅れる形になっていたものの、とにかくトラックなど大口利用者を対象にした平日朝夕割引も7月1日から始まった。しかし、ただでさえ「月間の利用回数で割引率が変わるという当てモノのような仕組み」が利用者を困惑させているうえ、一般のETC利用者とは違った割引体系になっている大口用のコーポレートカードでは「もう手に負えない。いくら払わないといけないのかは請求書が届くまでわからない」という状態に陥っているようだ。
     大都市近郊を除いた地方部の高速道路が対象の平日朝夕割引は午前6時〜同9時、午後5時〜同8時の時間帯に料金所を通過する車両について、朝夕の各1回に限って最大で100キロ相当分を割り引くというもの。ただ、月間利用が4回までなら割引はゼロで、5〜9回が30%、10回以上使うことで初めて半額になる。


     一般ユーザーが使うETCカードは4月から同割引が適用されているが、ヘビーユーザー向けのコーポレートカードが3か月遅れのスタートとなった背景には「大口・多頻度割引との関係性を整える必要があったから」との見方がある。従来は最大で約2割だった大口・多頻度のなかの車両単位割引は、深夜帯の割引縮小などの激変緩和として来年3月末までは約40%(その後は約30%に縮小)となったが、そうした恩恵を受けるには「月間利用総額500万円」「カード1枚当たり3万円」といった条件のクリアが必要。月間の利用回数で割引率が変動すれば、その計算が煩雑化するのは確かだ。
     ともかく1日から始まった朝夕割引だが、道路会社が公表した内容説明に困惑を隠せない関係者が目立つ。あるトラック協同組合の幹部は「『100キロ相当分は大口・多頻度割引の対象外』『朝夕2回目以降の走行は朝夕割引の対象外となるが、大口・多頻度割引の対象』というのは別として、納得できないのは『月ごとの(朝夕)利用回数が4回以下の場合にも100キロ相当分は大口・多頻度の対象外』という部分。当てはまるケースが多くないのかもしれないが、どう考えてもおかしい」と憤る。「朝夕割引の時間帯を月間に4回だけ走った」という場合、料金面で想定外の不利益を被る可能性があるためだ。
     例えば、午前5時すぎに広島インターから山陽道で東へ向かった大型トラックが、235.7キロ先の兵庫県の山陽姫路東インターを午前9時前に出た場合。同区間の通常料金は8930円だが、仮に月間利用が10万円程度のコーポレートカード(約35%の車両単位割引)を使う場合なら実際の料金は約5800円。一方、朝夕割引のルールに沿って計算すると、月間利用が5〜9回だと約6020円で、10回以上になれば同5170円と大口・多頻度よりも安くなるが、4回しか走らなかった車両については同7300円と割高になってしまう。
     「深夜割引の対象になる長距離トラックは関係ないと思うが、中距離までの仕事の場合は部分的に高速道路を使わせるケースもある。朝の8時50分に高速に入ることもあれば、9時を過ぎてから乗ることだってある。わずかの時間差で高速料金が変わるというのなら、改めてドライバーに説明しておく必要もある」と、大型トラックをメーンに運行させる広島市の運送社長。割引を受けるための時間調整による料金所周辺での渋滞が各地で問題化しているが、場合によっては朝夕割引の複雑さから生じる損得感が新たな〝時間調整トラック〟を生み出しかねない状況だ。

     
     
     
     
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