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    わが社の事故防ぐ独自アイデア

    2014年9月5日

     
     
     

     不用意な事故を避けるための「コンビニ休憩の禁止」やコスト意識を植え付ける狙いの「自前のETCカード」、通勤途中の労災事故に備えた「マイカー通勤規定」、休息時間を確保するための「トラックの自宅車庫」、ヤミ金からドライバーを守ることにつながる「前借りNG」など、トラック事業者が設ける各社各様のルール。これまで本紙ではコスト削減や安全対策のための独自の工夫を取材してきたが、さらに変わったアイデアを現場に取り込んでいるというトラック事業者からの情報が舞い込んだ。いずれも交通事故を防ぎ、会社を守るうえで重要な役目を果たしているようだ。
     大型トラックによる中・長距離輸送をメーンに手掛ける岡山県の運送事業者。ある〝経歴〟を持つ人材を同社が運行・労務管理の現場に投入したのは、いまから数年前のこと。急速な厳罰化の流れに、同社の社長は「どう周囲が評価するかわからないものの、確実に効果は出ている」と打ち明ける。


     運行管理の資格者ではないが、補助者として点呼業務などに従事するのは「過去に薬物に手を出した経験がある」(同社長)という40歳代後半の男性。「自分の経験から異常な発汗や、普段の表情などにも独特の雰囲気が漂うなど薬物依存症に特有の症状が判別できるみたいだ」(同)とのことで、あってはならないことだが同社でも依存症と見られるドライバーを発見した。リスクの芽を摘み取ることで、会社の窮地を救うことになった。
     社長によれば「旧知の同業社長のアイデアを拝借しただけ」という。参考にしたのは薬物依存症ではなく、労働組合の経験者を管理部門に雇い入れた同業者のケース。「同じにおいがするというのか、言葉では説明できない独特のムードを感じ取るらしい。普通なら二の足を踏むところだが、じっくり話し合って採用を決めた。この先も薬物以外の、例えば運転業務に深刻な影響を与えるような持病についての対策も考えたい」と話す。
     一方、主力の建材輸送で大勢のドライバーを抱える広島県の運送事業者の場合は〝抜き打ちテスト〟によって、ドライバーの安全意識を高めることに効果を上げているという。社長によれば「最初は一部に反発もあったが、いまは当たり前のように受け入れている。軽微なものも含めて事故が大幅に減った」と手ごたえを感じているようだ。
     抜き打ちに使うのは全車両に搭載しているドライブレコーダー。導入した当初は、ヒヤリハットの瞬間などを月例の安全会議で使うという一般的なものだったようだが、「マンネリ化の傾向が見えてきたことに加え、外部講師からアドバイスもあった」ということでハインリッヒの法則を反映させる格好へシフト。一つの重大事故の背後には軽微な29の事故があり、その背景には300の危険が潜むというアレだ。
     「安全会議の題材にドラレコの映像を使うことは同じだが、だれの映像が流れるかは秘密。ヒヤリハットの瞬間があったか否かも無関係。日常の運転ぶりがどんな感じで、危険な要素がないかを互いに意識し合うのが目的」(同社長)という独自の使い方。いつ自分の映像が流れるかわからないという、いい意味の緊張感が働いているのか「本当に事故が減った。運転操作も上品になったように思う」と評価。いまは用意がないというが、この先は報奨制度も検討したい考えのようだ。

     
     
     
     
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