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    「給料か休みか」ドライバー究極の選択 全国で意識調査

    2014年11月7日

     
     
     

     コンプライアンス経営が求められるようになったことで、これまで業界では、ほとんど手がつけられなかった労働時間にも行政のメスが入るとともに、世間の見る目が厳しくなってきた。過労が事故の原因となるだけに、取り組みは欠かせないが、道路事情や荷主に左右されることが多く、時間管理の難しい中での労働時間管理は、事業者の頭を悩ます大きな問題となっているのが実情だ。こうした中、弊紙では現場で働くドライバーに対し、働き方に関する意識調査を実施した。労働環境が大きく変化していく中で、ドライバーらは一体、どう考えているのか。究極の選択として、二者択一の設問に答えてもらった。
     アンケートは全国のドライバーを対象に、弊紙記者が事業者を訪問し、アンケート用紙を渡してドライバーに回答してもらうという形で実施。668人(男性642人、女性22人、無回答4人)の回答を得た。年齢構成は、20代8.5%、30代26.3%、40代38.6%、50代20.9%、60代3.8%、70代0.3%となっており、無回答が1.3%だった。


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     設問は、(1)労働時間は長くなっても、より多くの給料を稼ぎたい(2)給料は減っても、休みを多く取りたい――の二者択一で、選択した理由についても尋ねている。その結果、(1)と答えた人は406人と60.7%を占める一方、(2)を選んだ人は244人と36.5%となった。
     年齢別にみると、20代では72.4%の人が(1)を選んでおり、(2)を選んだ人は27.6%で、7割が労働時間(休み)よりも稼ぎを優先したいと考えている。
     30代では(1)を選んだ人の割合は63.4%で、(2)を選んだ人は36.6%で、20代よりも若干、稼ぎよりも労働時間(休み)を優先する人が増えている。
     40代になると、(1)を選択した割合は57.1%となっており、(2)を選択した人は40.6%と、労働時間(休み)を優先する人の割合がさらに増えている。
     一方、50代では、(1)を選択した割合は70.7%で、(2)を選択した割合は28.6%となり、20代の回答と同様、稼ぎを優先する人の割合が7割に達した。
     60代以上になると、(1)を選択した割合は、17.4%、(2)を選択した割合が78.3%となり、これまでとは違い、(1)と(2)の占める割合が逆転、8割近い人が稼ぎよりも労働時間(休み)を優先している。
     (1)を選択した理由(複数回答可)を聞いたところ、「家族の生活費に充てる」と答えた人が33.0%と最も多く、「貯蓄をしたい」が24.3%と続き、「自分の生活費に充てる」と答えた人が22.3%、「趣味に使いたい」16.5%、「独立や起業の資金にしたい」2.8%、「その他」が1.0%となっている。
     一方、(2)を選択した理由(複数回答可)について、「体を休めたい」と回答した人が30.7%と最も多く、「家族との時間が欲しい」が25.7%と続き、「自分の時間が欲しい」23.3%、「趣味の時間が欲しい」15.3%となり、「家族の介護」と答えた人は5.0%いた。
     今回は、北海道、関東、中部、関西エリアを中心に実施し、アンケートでは二者択一の方法を採用した。このため、「強いて言えばこちら」という選び方があったことも否定はできないが、現場で働くドライバーの現状として、6割の人が「労働時間は長くなっても稼ぎたい」と考え、4割の人が「給料は減っても休みを多く取りたい」と考えているという結果となった。

     
     
     
     

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