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    トラック使用年数伸びる 資金準備に悪戦苦闘

    2014年11月10日

     
     
     

     運送事業者にとって、トラックはまさに商売道具。大事なトラックをどのくらい長く使うかは事業者によって千差万別だが、事業者ごとの使用年数を調べていくと、昔に比べて長くトラックを使用していることが分かった。
     トラックの平均使用年数は年々伸びており、2010年では普通車で14.87年、小型車で11.92年となっている(全ト協HP参考)。鋼材関係の輸送がメーンで平車を20台保有している大阪府枚方市の事業者は、「トラックの買い替えは早ければ早いほどいい。だが、実際は新車だと10年ほど乗っている。次の新車を買う資金を準備しなければいけないので、どうしても長く乗ることになる」と話す。


     食品関係をメーンに長距離輸送を手がけ、保有台数50台の同大東市の事業者は、「昔は5年でトラックを買い替えていたが、現在は7年使うようにしている。運賃の低下などで短い年数での買い替えが難しくなってきた。5年を超えると車両が傷み故障が増えるので昔は買い替えていたが、今は修理代を見ながら買い替えをしている」と話す。車両代や高速道路代、燃料代などは上がっているのに、運賃はなかなか上がらないため、設備投資がなかなかできないようだ。
     そんな中、事業者の中にはトラックの買い替え期間の短縮で10年連続の無借金経営を続けている運送会社がある。例えば1500万円のトラックを4、5年で買い替える。60万キロ程度しか走らなければ、高額での下取りが可能となるという。大阪市平野区の事業者は「最初は厳しいが、買い替えのサイクルを繰り返していくと毎年、下取り価格の現金が残る計算になる。新車を購入していくことで、無借金を実現している」。トラックを荷物を運ぶ道具と考えるのではなく、経営資源の一つとして有効に活用しているというわけだ。
     一方で「昔のトラックの方が長く使える。新しい車にはDPF(黒煙除去フィルター)が搭載されており、この部分がどうしても壊れやすくなっていたり、以前に比べ、コンピューターで制御されている部品が多くなっているため壊れやすい」と大阪府門真市の事業者が話すように、耐久性について問う声も多々あった。
     中小企業にとって必要なのは、やはり以前のように適切なサイクルでトラックを買い替え経営を行っていくことだろう。そのためには「適正運賃の収受」が何よりも欠かせない。地道に交渉を積み重ねていくしかないようだ。

     
     
     
     

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