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    自然災害多発、緊急時の対応

    2014年12月15日

     
     
     

     全国で活躍するトラックは、台風による土砂災害や竜巻など、ありとあらゆる災害に注意しなければならない。実際、運送事業者は緊急時にどのような対応をしているのだろうか。
     愛知県内の運送会社社長は「運送会社は荷主に従うしかない。台風が来ても雪が降っても、ドライバーはハンドルを握る。台風が直撃し、進路情報をテレビで確認していると風雨の激しい中、トラックが走っている状況が映しだされた。それが答えだろう」と話す。
     同県の別の事業者は「基本的には荷主の言う通りに動いているが、状況によっては、こちらから意見を出すときもある。ドライバーの安全確保はもちろん、無理な運行では商品の品質を確保できなくなる。商品が破損した時など、責任の所在が問題となる。危険が予想される場合は運行前に確認し、ドライバーにも無理な運転はしないようにと指示する」と話す。


     しかし一方で、「ドライバーの安全や商品の品質を考え、運行がストップとなった場合は正直困る部分もある」と吐露する。建築資材を運搬する同社は、配送先の現場が作業中止となれば、それに従わざるを得ない。「ドライバーが大事なのは当然だが、経営としては大きなダメージ。建築関係は天候に左右される仕事なので、運行を延ばされたあげく中止になることもある。もちろん、その間の補償もない。タイミング良くスポットの仕事が入ってくるわけでもない。『安全』と『経営』のバランスを保つのは難しい」と話す。
     「荷主の理解もあって、台風や大雪などの災害があっても無理な運行はしていない」と話すのは田中克視社長(三栄急送、愛知県瀬戸市)。荷主との関係性が緊急事態時に、こういう形で表れてくるとも言える。「天候など先を読んで、早目の対応を心掛けている」とも話す。
     「台風などの災害時には、日頃からドライバーと運行管理者がしっかりコミュニケーションを取っているかいないかで、その後のトラブルなどの対応に大きく違いが出てくる」と話すのは、愛知県内の運送事業者。「ドライバーと頻繁に連絡を取っていると、緊急時にも落ち着いて連絡できる。例えば、台風による事故渋滞が発生した場合、管理者側が道路状況の最新情報をドライバーに伝え、迂回ルートを指示することができる。逆に、ドライバーの方から管理者側にトラブルを伝えることで、指示を促してもらい、その後のトラブルの拡大を最小に抑えることもできる」という。ドライバーと管理者が、日頃から双方向のコミュニケーションを取っていること。これが緊急時の対応に大いに役立つということだ。
     また、ドライバー自身が対応できることについては「早めの出発を心がけたり、台風による大雨で制動距離が長くなっているため、車間距離を保ち、より安全運転に気を付けること」というが、「どうしても配達に遅れそうな場合や、運転の一時中断もやむを得ない場合がある。そういう時にも、いち早く連絡を取れる体制を整えておくことが大事」というように、ドライバーに任せっきりではなく、コミュニケーションの大切さを強調した。
     物流連の「自然災害時における物流業のBCP(事業継続計画)作成ガイドライン」によると、「物流事業者は、一部の大手事業者以外、BCPの策定が進んでいないのが現状」と指摘している。しかし、「そういったモノが重要ということはわかってはいるが、具体的に作るとなると、人も費用も必要でウチのような零細ではムリ」(愛知県内の運送事業者)という声も少なくない。
     しかし、小牧市内で車両100台を抱える運送事業者では、「緊急時の訓練を怠っていない」(災害担当者)という。「抜き打ちで実施しており、どのような行動をすればいいのかは、すべてマニュアル化している。担当者もすべて把握しており、前回では来訪者のいる時間に実施し、『対応が完璧』とお褒めの言葉をいただいた」という。同社では早くからISO認証の取得を進めており災害時のマニュアルづくりもその延長線上にあった。
     「台風の通行止めなどはすぐに復旧するが、大雪になるとかなり厳しい。復旧が遅れて荷物を運べない。スーパーやコンビニから商品が消える事態にもなりかねない」と話すのは、石川県の運送事業者。「逆に考えると、物流の重要性を知ってもらえるチャンス。高度な物流システムを構築しすぎ、それが当たり前になっている」とも指摘する。

     
     
     
     
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