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    高卒新卒者、雇用の動き 深刻化するドライバー不足解消へ

    2015年3月25日

     
     
     

     深刻化するドライバー不足を解消しようと、高校新卒者を雇用する動きが業界内で起こり始めている。事業者独自に採用活動に取り組んでいるケースも一部では見られるものの、中小・零細企業が9割という業界においては、大半が独自で活動に踏み切れないという現状がある。そのため業界団体として高校にアプローチしようという試みが行われ、一定の成果を上げている一方、採用に向けた険しく高い壁も見えてきた。
     神奈川ト協(筒井康之会長)は、普通科高校での交通安全教室開催で、業界のPRと教育委員会との関係構築を続けてきた。今年度は新たに、県内平塚地区の工業高校の生徒を対象に、箱車から特殊車両まで会員事業者所有の車両を持ち込み、車の特性や性能を説明しながら乗車体験を行ったが、「もともと車に興味がある生徒たちだけあって反応がいい」(神ト協担当者)と、手ごたえを感じている。市職員や県教育委員会、教習所関係者らもこの取り組みを見学に訪れるなど、自治体や教育関係者らの注目を集め、神ト協では来年度も継続して高校訪問を行っていくとしている。


     一方、埼玉ト協(鳥居伸雄会長)では今年度新たに、シンクタンク委員会を中心に新卒採用の第一歩として、委員らが高校を訪問し担当教諭への業界説明を実施した。「業界とドライバーという職業を正しく理解してもらうこと」を目的として今年度は工業高校2校を訪問。PRだけでなく高校側との情報交換が行われ、「専門分野を学んでいるため製造業を希望する学生が多い」という声や、「他業種では、業務に必要な普通免許の取得費用を負担するケースもある」といった意見を聞いた。埼ト協では、来年度以降も同様の訪問説明会を継続しつつ、助成などを模索するなど新卒採用の活性化を図るとしている。
     このように高校新卒者採用を目指し、学生へのアプローチに業界団体が立ち上がったが、採用に直結する取り組みまでには至っていない。それには「普通科高校では反応すらほとんどない」(神ト協会員)や、「ドライバーになろうという高校生がいない」(埼ト協会員)、また、「大手でもない限り、運送会社の説明を聞きに来ない」(同)という厳しい現実がある。こうしたなかで雇用につなげていくには、「まずは正しい業界の理解やイメージアップを図る必要がある」というのが、業界団体の率直な考えだ。
     これを裏付ける結果となったのが、新潟ト協(小林和男会長)主催の高校出前講座「トラック運送業界への就職(運転者)を目指す方のために」だ。昨年12月から今年1月中旬まで、県下100校に同講座の案内を送り、参加費無料で希望者を募ったが申し込みはゼロだった。新ト協の浅間博専務は、「開催に際して県やハローワークから助言をいただき、構想を練ってきただけに、申し込みゼロという結果に厳しさを感じている」と話す。
     「工業高校や実業高校の生徒の目に留まればという期待があった」と同専務。今回の結果から「生徒さんの意思決定には親御さんの影響が大きいのかもしれない」と分析し、同講座は「今後も継続して取り組んでいきたい」と話している。
     在学中に運行管理者の資格取得も可能な福岡県の希望が丘高等学校(鈴木治校長)の自動車科科長の安部幹也氏は、「自動車科を卒業する生徒でも、自動車に関連する職(製造業を除く)に就くのは2割ほど。物流会社からの求人は増えているが、保護者や教師が持つイメージから、検討すらされない場合もある」と話す。
     「ドライバーに対する過酷なイメージや事故のインパクトが強く影響しており、給料に見合わないと思われてしまいがち」だとし、「教師によって理解度にはばらつきがあり、物流業を生徒に紹介したがらない担任もいるのが現状。行政の力も借り、学校側の理解を促し、事業者にも新卒採用のノウハウを提示していくような動きが必要ではないか」と指摘する。

     
     
     
     
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