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    賃金だけではない 人材不足の業界の課題

    2016年4月22日

     
     
     

     トラック運送業と同様に「人材不足」が指摘されている介護業。人材不足の業界で、他業種への人材流出や人材のパフォーマンスレベルの向上には、何が必要なのだろうか。
     介護の職場は労力が必要な割に賃金単価が安く、離職率が高い。人材が足りないため1人あたりの労力が増え、教育に時間をかけることができないなど、プロのレベルまで到達していない職員が増えているのではと指摘されている。人材の足りない業界では、新入社員のうちから現場の第一線に駆り出されることが多く、ストレス負荷も高い。介護業を目指す人は減り、介護福祉士を養成する専門学校数は平成18年に405校だったのに対し、平成26年は378校と減少している。
     現在の介護業界で問題視すべきことは、賃金よりも組織運営であることがデータで明らかになっている。「平成24年度社会福祉士・介護福祉士就労状況調査」によると、離職理由は多い順に「結婚、出産・育児」「法人・事業所の理念や運営のあり方が不満」「職場の人間関係に問題がある」だった。


     人材不足の中で、現存の社員による紹介制度を設ける企業は多い。トラック運送業も、この制度を活用する会社が増えたが、「異業種の経営者に聞くと、求職者紹介の謝礼が20万円でも人材は来ないという。結局は、現存の社員の目に会社がどう映っているかが問題」と話すのは大阪府内の運送事業者の管理職。会社の組織改革・体質改善が一番の近道だと指摘する。
     そんな中、国は地方や中小企業の生産性向上を後押しする具体的な政策をまとめている。トラック運送や旅館など7業種を対象に、税などを優遇する「中小企業版競争力強化法」をつくる方針だ。この法律が、体質改善の特効薬となり得るか、今から期待されている。
     もちろん、環境改善を国任せにしていてはいけない。大阪府内の倉庫業の経営者は、倉庫作業員の面接の際、若い求職者からの「倉庫に空調設備はありますか?」という問いに、「『ない』と答えると求職者が即座に採用を辞退した」と話す。「給与は決して悪くないはず。それでも職場環境で少しでもマイナス要素があれば、求職者は避ける傾向にある」。
     トラックドライバーに限らず、免許や資格が必要な「専門的な業種」は、より労力が求められる傾向にある。トラック運送業では、事故を起こせば自分の運転免許を傷つける可能性がある、長時間労働で身体への負担が大きいことなどから、敬遠されがちだ。
     「経験と実績がモノをいうドライバー職が、世間に認められてほしいという思いがある。労働人口が減ることで起こる構造的な人材不足の時に、ドライバーを確保できるような組織改革が必要」という事業者の声があるが、企業側もこれまでのやり方にあぐらをかくのではなく、意識を変えていく必要がある。

     
     
     
     
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