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    運送業のメディア戦略 さまざまな媒体、他業種の方法から探る

    2017年4月5日

     
     
     

     現代の企業・団体の広報は、紙媒体に頼らなくとも動画やWebなど媒体の種類は幅広い。しかし、目的を間違えてしまったり、メディアの特性を生かせないと、広報費を無駄にしてしまう。特に、求人募集や、イメージアップのための業界PRには慎重になる必要がある。他業種の広報の例を参考に、広報のあり方について考えたい。
     「同じ業界内でPRしあっていても意味がない」と話すのは、大阪府内の事業者社長。「ラジオでは聞く層が限られてしまう。業界のPRなど、幅広い層に訴えるには多少費用がかかっても、テレビCMの本数を増やすべきでは」と話す。また、「一般紙などでトラック運送業が取り上げられる時はマイナスの部分が多いので、自ら発信しなければ世間のイメージは変わらない」という声もあった。
     業界のPR方法として、CM以外に何があるだろうか。業界団体のイベントで成功している例として代表的なのが、1995年開始の「今年の漢字」だ。「漢検」を主催する、日本漢字能力検定協会のキャンペーン企画の一つ。まだ漢字検定の申込者が少ない頃に始められたもので、日本では多くの人が知っていることから、効果があったといえる広報の一つだ。


     またイメージアップの例として、大手物流会社では、全国から社内公募で選ばれた50人のイケメンドライバーが登場する写真集を発売している。また他業種では、大阪の一般廃棄物適正処理協会が、2015年から業界のイケメンを集めたカレンダーを作製。通称「エコ男子」を前面に押し出し、業界の取り組みや日々の活動を認知してもらい、街の美化に貢献していることを多くの人々に知ってもらうきっかけ作りとしているという。
     同じ国交省管轄の建設業はどうだろうか。建設業では、平成24年から「魅力を発信するための戦略的広報検討会」が開催されている。同年から翌年まで4回にわたり、経済ジャーナリスト、大学教授などが委員となって検討された。
     同業界では、就労環境の悪化などにより若年入職者が減少するなどトラック運送業界と同様に、かつてない厳しい状況に直面していた。そこで外部有識者の意見を参考にしつつ、若者や女性の視点も踏まえながら、コンテンツを発掘・共有し、国民目線で発信することを目的に建設産業の効果的な広報を進めるための戦略を検討。各団体・企業で実施している広報の取り組みのうち、優良事例のノウハウを抽出し、建設産業界と中学・高校・専門学校などとの連携の強化などを挙げた。さらにメディアに情報発信した内容が、どのように取り上げられているかについてフィードバックも行った。
     平成25年3月に「建設産業の魅力を発信するためのアクションプラン」をとりまとめた建設業。「若年就業者の確保に向けては、建設産業に対する関心を広く惹起していくとともに、(中略)建設業界に対する世の中一般のネガティブなイメージを払拭していくことが車の両輪として重要」と記述されており、まさにトラック運送業と同じ問題を抱えているといえる。
     トラック運送業のメディア戦略は他業種に比べ、まだまだ遅れている。それは規模の小さい企業が多く、個々で広報の機能を持てないことも理由の一つだ。しかし、やみくもに広告やCMでPRしても、しつこいと思うのが一般消費者の本音である。さらに、企業の不祥事が近年多く報道されているため、「企業の広告は信用できない」と思うのも自然である。
     CMや新聞広告だけの戦略だけでは、トラック業界の魅力を伝えきるのは難しい。専門家の意見を採り入れ、広報の方法を見直し、業界からの面白い「仕掛け」があることで初めて注目されるのではないだろうか。

     
     
     
     
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