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    運送業の営業職不足 新規開拓へ「成長の要」

    2017年5月12日

     
     
     

     営業職は、世間一般のイメージで「ノルマがきつい」「飛び込みで企業を訪問しなければならない」「労働時間が長い」などとイメージが悪く、敬遠されがちだ。ある調査では、学生の約9割が「営業職に就きたくない」と回答している。
     しかし、営業職の担う新規開拓・顧客との良好な関係の構築は企業にとって「成長の要」ともいえる。運送業では営業専門職をおいていない場合が多く、営業職不足による経営停滞問題という新たなボトルネックは、今後の運送業に浮かび上がってくるのではないだろうか。
     昨年発表された2015年の国税調査の結果では、職業の躍進職業のトップに「営業・販売事務従事者」が登場した。しかしこれは主にネット注文に対応する人員のことで、いわゆる「営業マン」は、衰退職業の第6位にランクインしている(対前期増減率マイナス10.8%)。実際に人が動いて顧客とコンタクトを取るというやり方から、パソコンやスマートフォンなどでの事務的な販売業務などにシフトしていることの表れだろう。


     営業職の不足をふまえ、各業界はさまざまな対策を講じている。生保会社では営業職確保のため、初任給引き上げの動きがある。雇用環境の改善の中で、「ノルマ営業」のイメージが残る生保業界で採用難が続いているためだ。業績評価の見直しで在籍者の囲い込みも進め、職員のつなぎ留めにも力を入れる。
     ある生保会社では、介護や育児中の営業職向けに、1日の労働時間をフルタイムの半分(3時間半)にする仕組みを4月から導入する。さらに大手食品会社では、営業職の「直行直帰」を推奨するなど、労働環境改善を推進しているようだ。
     現在、営業職として働く社員は、何をモットーとしているのだろうか。
     大阪府の運送事業者で営業部長を務める男性社員は、製造業からの転職組だ。「個人的に営業職で大切にしているのはスピード。メールや電話などのレスポンスが早いと熱意が伝わる」と話す。また、同業者の営業職とつながることで、情報を仕入れることも忘れない。「トラックに実際に乗ったことはないので、現場で働くドライバーの声も大切にしている」
     別の事業者で営業職として勤める男性社員(元ドライバー)は、「『無理は聞いても、不条理は聞かない』を信条としている。時には会社と得意先との板ばさみになり、運賃について難題を投げかけられたりするが、常に最善の方法を探す」と話した。
     また、広告会社や大手メーカーなどでは、共感力の高さなどのメリットを生かすため、女性の営業職を増やしている。しかし、営業職の女性社員は10年で9割が辞めると言われているように、長期のキャリアプランを描けない状況にある。
     ドライバーと同じく長時間労働になりがちな営業職だが、「働き方改革」が叫ばれる中で、長時間労働でなくても成果が出るというイメージを定着させるなど、従来の営業とは異なる働き方の形が求められるのではないだろうか。
     そもそも輸送だけの場合、価格競争に陥りやすい業界の性質が、営業職の人材が育たない土壌を形成してきたのではないか。これまでの反省を踏まえ、積極的な営業による、大手企業にも負けないブランド構築が求められている。

     
     
     
     
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