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    「早く荷物運んで」 熱中症でもお構いなし

    2018年8月23日

     
     
     

     大分労働局は、建設業労働災害防止協会大分県支部など関係業界6団体に対して熱中症予防対策の更なる徹底を求める緊急要請を発出した。これは、要請日の1週間前に当たる平成30年7月19日に、県内の建設現場で労働者が熱中症により死亡する労働災害が発生していたことを受けたもの。要請の内容は、休憩時間の確保、水分・塩分の積極的な摂取など。引き続きの猛暑が予想されていることから、作業場所の屋内外を問わず、厳重な注意を払うよう通達している。

     このような熱中症の例は運送業界にも存在する。先日、北九州市の運送会社営業所所長から一本の電話連絡が入った。「荷下ろし先で熱中症にかかった」という同所長だが、話を聞くと、とんでもない実態が明かされた。同所長は、大手物流会社からの依頼で熊本にあるホームセンターへ荷物を運んだという。トラック1台分の駐車荷下ろしスペースへトラックを止めると、「早く荷物を下ろして運んでくれ」と検品担当者から怒鳴り声がかかったが、同所長は淡々と作業を進めていった。ウイング車の横扉を開けると直射日光があたり、「とんでもない暑さの中、作業を行うことになった」という。

     その日の熊本市内の気温は35度を超え、暑さ指数(WBGT値)は危険を指していた。その中、直射日光にあたりながら荷台へ荷物を下ろし、湿度の高いトンネル状の通路を往復すること2時間。「荷物もばら積み、サイズも大小あることから相当な時間を要した」という同所長。「休憩させてくれ、と何度も頼んだが急げというばかり」だったといい、「仕分けをしている方は扇風機に当たりながら作業を進めていたため、こちらの暑さには見向きもしなかった」と話す同所長。その日、所長は熱中症の症状が発生し、熱疲労と診断された。従来、熱射病と言われていた高体温も併発し危険な状態だったという。

     「店舗の通路には、住まいと暮らしの改善に役立つことが使命だと記載されていたが、とてもそうは思えなかった」と同所長。「このような経験は初めて」と語るが、「ドライバーをもののように扱う担当者は多いと聞く。下手すれば死に至るということも頭に入れておいてもらいたい」と今回の経験を語った。厚生労働省や国土交通省などは熱中症を含む労働災害の防止を訴え続けているが、荷主、荷積み・荷下ろし現場までは声が届いていない現状が浮き彫りとなった例だ。

     
     
     
     
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