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    車両制限令違反に対する取締り 指導警告は恣意的か

    2018年11月16日

     
     
     

     車両制限令違反に対する取り締まりについて、どのような基準で制度が運用されているのかが、取り締まりを受ける側からはうかがい知ることが出来ない恣意性を帯びた取り締まりであることが、いよいよ鮮明になってきた。高速道路会社による取り締まりが格段に厳しくなったとされるのが昨年4月。その以前から、同様の国際海上コンテナ貨物を同じルートで輸送してきている車両が突然、軸重違反の指摘を2か月連続で受けた運送会社がある。その一方で、違反の累積点数が大口多頻度割引の停止水準に近づいた途端、以前と変わらない運行をあえて続けるコンテナ運送会社に対して、「指導警告書」による違反通知がピタッと止まっている事例も。違反を測定する装置の運用や担当者レベルでの裁量の有無を疑わざるを得ない事態に、輸送現場の困惑が続く。

     国際海上コンテナは、総重量の測定・証明が荷送人(荷主)の義務となっている(SOLAS条約)。証明を信じて国内で輸送した場合であっても、車両制限令上の違反を指摘されるケースがこれまでにも相次ぎ、コンテナ輸送は国内法との整合性を取ってから違反摘発をすべきとの主張が、これまで何度もなされてきた。

     陸上コンテナ輸送のこうした不可抗力ゆえの違反とは別に、今回明らかになったのは取り締まる側の「恣意性」とも取られかねない状況だ。神戸市内の運送会社は少なくとも10年以上前から、同じ荷主からのオーダーによって南洋材を大阪や岡山などにコンテナ輸送を続けている。

     その輸送に異変があったのは今年9月。阪神高速道路から「指導警告書」が寄せられた。警告の対象となったのは6月某日(注)の運行。警告書に書かれる車両番号や日時をもとに、自社システムで検索。荷主から寄せられ保管してあった書類には、総重量が「26・○△×トン」(注)とある。

     通行経路を特定する特殊車両通行許可や、11.5トンまでの軸重緩和措置も「当然」(運送会社担当者)のように受けている。40フィートコンテナを3軸シャーシで運べば、「経験上、軸重違反などあり得ない」(同)と思われた。

     運送会社は阪神高速道路に対し、SOLAS条約で定められた総重量以下であったことなど、違反が不可避なものとの趣旨の弁明書を提出。しかし10月、「弁明は、(軸重)違反に当たらないと判断しうる有効なものとは認められません」との審査結果を甘受せざるを得なかった。

     10月にはさらに、2通目の指導警告書が送付されてきた。7月のある日(注)の違反だった。違反日とそれに対する警告日は1回目、2回目ともそれぞれ3か月近く開いており、1回目の違反日以降だけでも阪神高速の同じ乗り口(注)から何十回も同様の南洋材入りのコンテナで運行をしている。1通目の警告以降は「阪神高速を使っていない」(運送会社担当者)が、「3回目の指摘がまた来るかもしれない」と警戒している。

     10年以上同じような運行を重ねてきて9月まで何の指摘もなかったこと。また、2か月連続で指摘のあったことに対し運送会社は、「日本で生きていくには(道路会社と)けんかせずやっていくしかない。(いつも使う乗り口の)測定装置の運用が開始されたのならされたで、そういってくれればその乗り口は使わないのに」と話している。道路の状態が確認できるWeb上のサービス「ストリートビュー」では、2年以上前からこの乗り口には「自動計測装置」と呼ばれる、走行中の車両の軸重を計測する装置が取り付けられていることが確認できる。

     神戸市内の、別の国際海上コンテナ輸送事業者。今年はじめの時点ですでに、いずれも軸重違反による累積点数が「25点を超えていた」という。事業者は、「ほんの数万円の割引停止。そんなものにびくびくしても仕様がない」と開き直り、従来と同様の通行を続ける。しかし、違反の指摘が多かった乗り口をはじめ、軸重違反の指摘を半年以上も受けていない。

     事業者は、「SOLAS条約の説明もし、それで違反を課されては我々にはどうしようもない」。道路会社にも、そのような説明を再三にわたってやってきたという。

    (注)運送会社の特定を避けるため、違反日やトン数の小数点以下の数値、高速道路乗り口の名称の記載は避けました。

     
     
     
     
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