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    新春特別対談―古賀誠トラック議連会長×中西英一郎全ト協会長【第2回】

    2007年4月6日

     
     
     

    「物流の未来へ向けて」ートラック議連会長・古賀誠氏と、全日本トラック協会会長・中西英一郎氏に、今年のトラック業界の動きについて対談を行っていただいた。(シリーズ第2回)
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    乗り越えるためには
    古賀:お正月から環境面だとか安全面でね。会長から色々お話を承ったところでございますが、環境の問題にせよ、安全の問題にせよ、結局は事業者の方々に大変なコスト負担をかけている。
    中西:そういうことでございます。


    古賀:ということだろうと思うのですが、今のお話は。
    中西:おっしゃる通りです。
    古賀:一口に申し上げますと、確かに環境面でも、それから安全面でも、今後さらに努力してもらわなきゃいけないということは当然なことだと思いますが、この燃料高を始め、業界を取り巻く環境は非常に厳しい。そうした中、これらのコストに対し、政府としても、例えば税制とか金融面での支援とかいうものも、できるだけのことはさせていただいていると思うのですが、決してこの燃料高騰を考えれば楽になっていない。むしろ自助努力は限界に来ている状況だということをね、私どもも率直に認めていかなければいけない。これをどう乗り越えていくかということが、今年のまた一つの大きな課題だと、私自身はそういう認識で新しい年を迎えさせていただきました。
     
    公取委の理解も必要
    中西:本当に古賀会長のおっしゃること、その通りでございまして、先ほどの安全、それから環境。それに加えて、燃料の問題も非常にまだ、そのままに、いわゆる高止まりのままになってしまっている。それを何とかして転嫁したい。この転嫁の方法なんかもサーチャージ制など公取委に教えていただきながら進めていますが、なかなか成果が上がっていないのが現状です。今年はそれをもっと推し進めていきたい。やはり基本はサーチャージ制です。経営者にとって運賃転嫁問題は現状、最も大きな問題になっています。
    古賀:そうでしたね、確かに昨年も、一番の問題は原油の価格高騰で「なかなか転嫁できない」というお話でした。
    中西:はい。
    古賀:議連としても、国交省、国交大臣を始め、それぞれ経済界の代表の所にも足を運びまして、日商にもトップ会談などやっていただいて。若干前向きに転嫁も進んできていると聞きましたが。たしか昨年の暮れで大体30%から40%程度と。
    中西:そうです、30%少し超えた状況です。
    古賀:40%までいかない。
    中西:そうです、まだまだ足りない。
    古賀:若干は実績も出てきているのですね。
    中西:そうなのですが、もっと多くの事業者が積極的に転嫁を進めなければならない。
    古賀:私どももあらゆる機会に国交省を始めとしてあらゆる関係機関、とくに経産省の協力も得ながら、しっかりした運賃の転嫁がもっと円滑にできますようにご支援していく。また中西会長がおっしゃった、そういう意味では公取の理解も得ないといけない。これらの問題につきましても、今年も頑張っていかなければいかんなと思っております。
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    中西:どうかよろしくお願いします。
    古賀:この原油の高騰は、ある意味ではエネルギー問題ですから、エネ庁の方にも、根っこのところもまた私どもは申し入れすべきところは申し入れしていかなくてはいけないと思う。昨年暮れから少しは原油も値下がりしているということですが、軽油の市場価格はさほど下がっていない、値上がりの時にはすぐ価格に反映されるけど。
    中西:本当にその通りです。
    古賀:そうですよねぇ、原油が下がっても、その分(軽油)価格に反映するかというと、今度は全然反映しないという。
    中西:大体、そうですね。ネット価格が倍上がったわけでございまして、それで今約一割ぐらい下がった。
    古賀:そういった点も含めて国交省だけの問題ではなく、関連する省庁とも連携を取りながら、事業者の皆様方の理解を得られるように、私どもも努力していきたいと思っています。
    事業者へコスト負担
    中西:古賀会長をはじめ、トラック議連の先生方には本当にいつもお世話になっていますが。この問題につきまして、ぜひ今年も引き続きお願いしたいと思っております。また、去年の六月に実施となった改正道交法による違法駐車取締り問題。これも営業トラックの場合、荷物をお客様のところに届けなくてはいけない。その間、車を離れると、その離れている間にいわゆる違法駐車ということを言われる。そういうことがあって何とかそれについて、貨物エリアというようなものとか、荷物を届ける間の時間の問題についても色々ご配慮いただくと本当にありがたいと。これも今、コスト増の一つの大きな要因になっています。
    古賀:そうですね、確かに道交法が改正されまして、違法駐車問題が、また一つ、業界の皆さんの大きな負担になっている。
    都市交通スムーズに
    中西:そうなんです。
    古賀:この間も、昨年の暮れでしたか、議連総会を開かせていただき、実情を開かせていただきました。警察庁の交通局長も来て、説明していただきました。トラック事業者の皆さんにも非常に理解していただき、ご協力いただいて。大きな混乱はないようですね。だけど、事業者側からすれば、どういうリスクがあるのか、負担があるのか、こういった問題も社会実験的によく調査をしながら、今おっしゃっているような、変えていかなくてはいけないところは変えて、見直しをして「業界の皆さんの立場に立てるような、そういう指導をしていかなくていけない」と。これは、この交通局長も珍しく歯切れの良いことを言ってましたので、私どもも見守って、そしてまた、皆さん方のご意見、それから警察が実際に取り締まる側としてどういう成果を上げてきているのか。こういうことを検討しながら、私どもでやらなくてはいけないことはやっていかなければいけないと思います。非常に大事な今年の課題ですね。
    中西:確かに都市内の交通の流れが非常にスムーズになったという効果はあるようです。
    古賀:そのようですね。
    中西:ですから私どもも協力しなくてはいけない。ただ荷物の積み下ろしだけには、どうにも、最低限離れざるを得ない状況にあるものですから。今のところツーマン体制などを導入して対応しています。やはりコスト増につながるだけに、非常に困っているのが現状です。
    古賀:大変ご苦労をおかけしているようですから、少し、社会実験的なものを検証させていただいて。議論していきたい。
    中西:ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。これからますます少子高齢化が進みますと、モノが運べない状況も出てくる可能性があると私自身は思っています。ですから、これらに対しても、人が来るような施策をこれから積極的に展開していかなければならないと思っていますが、なかなか良いアイデアがございません。やはり運転しやすい車とか、やはりそれなりの賃金も出さないといけない。そうしないとわれわれの業界に人が入ってこない。これはこれから大きな課題になってくると思っています。
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    古賀:皆様方の業界だけの悩みではなく、国全体が少子高齢化社会という大きな課題を抱えている。いよいよ人口が減っていく。人口構成が大幅に変わっていく。中西会長がおっしゃったドライバー・コンテストは初めて聞きましたが、一つは魅力のある、例えば運送事業に携わるドライバーの人たちが「働きたい」と思う職場環境をどのように作り出していくか。これは事業者の皆さんのご努力も当然必要です。もう一つは高齢者も仕事として携われるような多面的な工夫、自動車の構造も含めてどういう改良が必要なのかなど真剣に考えていくべき。長距離ならもっと大型化するのも一つの考え方だし、都内に入ってきたら小型車で機動性を中心にする。様々な考え方が出てくると思います。大切なことは、若い人も、また高齢者の方も魅力のある職場としてどういう環境を整備していくか、そういったことを、もっとお互いに智恵を出し合い、努力していくことが必要です。いずれにせよ産業も行政も、まだ本当に少子高齢化を考えた仕組みになっていないから、正に大きな転換期でしょう。事事業者の皆さんの創意工夫も、さらにご努力願い、向上していただくことを期待したい。(つづく)

     
     
     
     
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