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射界
2020年3月16日号 射界
2020年4月6日
「ありがとう」。日本人が感謝するときによく使う言葉だ。漢字で書けば「有り難う」となる。仕事を手伝ってくれてありがとう。食事を作ってくれてありがとう。コンテストの練習に付き合ってくれてありがとう。さまざまな場面で「ありがとう」という機会は多い。言っても言われても気持ちのいい言葉だ。
▲ありがとうの反対語をご存知だろうか。「当たり前」が反対語となる。ありがとうというのは、本当に滅多にないこと、「奇跡」のようなことに感謝する言葉なのだ。当たり前に仕事に行って、当たり前に給与をもらう。当たり前に食事をして、当たり前に寝る。そのどれもが「当たり前」だと思えば「ありがとう」の言葉は出て来ない。
▲「有り難う」は「有り難い」が語源という。感謝の言葉だが、なかなか口にできない人間も多い。少し古い世代だと「口にしなくてもわかってくれる」と考える人間も少なくない。しかし、多くの人間は口にされないことはわかっていない場合が多い。そういった誤解をなくすためにも、感謝する場面があればきちんと口に出して「ありがとう」というべきだ。
▲人間は「歩けるのが当たり前」「目が見える、耳が聞こえるのが当たり前」ではない。歩けることに、目が見えることに、耳が聞こえることに感謝したい。そして、一緒に仕事をする先輩や同僚、後輩も単に一緒に働いている「当たり前」の関係ではなく、共に支えあっている関係だと改めて感謝したい。自分は多くの人間に支えられていると感謝したい。
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