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射界
2016年7月11日号 射界
2016年7月14日
極寒の海に浮かぶ氷山。その清純な姿は見る人を惹きつける魅力に溢れている。カメラ好きな人にとって一度は撮ってみたい被写体だが、地球の極地にあるだけに簡単には叶わない。その氷山、実は海面から出ている部分は全体のほんの一部で、大部分は海面下にあるという。何か「人間の能力のあり方」にも似ている。
▲日々の仕事で、人は持てる能力を動員してこなしているが、そこに示される能力は、その人が持つ能力のほんの一部でしかない。言うなれば「氷山の一角」であるとも言える。多くの人は、海面下に相当する隠れた能力を持ちながら、日常の仕事では顕在化する機会もなく、表面に現れた能力でこなしているが、日々の能力は、実は隠された能力があってはじめて創りだされるものでもある。▲氷山の規模は、海面下に隠れた部分の大小によって決められるという通り、人の能力もまた、上司に甘えず他の助けもなく、自らの努力のうえに創りだす隠れた能力の大小で決まる。では一体、どうしたら隠れた能力が蓄えられるか。それは日々の仕事で「気づいたこと」「教えられたこと」など、どんな些細なことであっても、全てを貪欲に自家薬籠に取り入れる努力を重ねることであろう。
▲人は、小手先のテクニックに走りやすい傾向にある。それが仕事の効率化に繋がるのであれば必要とするが、何はともあれ仕事の基本を覚えることだ。創造は、基本をアレンジする中で生まれるという通り、基本が強固でないと脆さが露呈する。基本を忠実に修得すれば、やがて身に付いて隠れた能力となり、仕事にも反映される。隠された能力アップが実力伸長の原動力である。
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