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こんな会社に誰がした!第2回:管理職同士の力関係
2010年8月17日
今回は、私がコンサル現場でよく見かける組織を蝕む原因、「管理職に対する評価方法」です。
管理職はその性質によって2通りに分かれます。
(1)営業マンや配車マン
彼らは社長から「どれだけ売り上げを増やしたか」で評価されます。(2)運行管理者などの安全管理スタッフ
彼らは社長から「事故ゼロなど、どれだけ安全品質を向上させたか」で評価されます。
「これでバッチリ、売り上げと安全が両立できる」と思えますが、盲点があります。それは管理職間での力関係です。このことは社長であればすぐに分かると思うのですが、「売り上げを増やす管理職」と「事故・クレームを減少する管理職」、どちらかを選べ、と言われたら、どうでしょうか?
ほとんどが「売り上げを増やす管理職」を選ぶでしょう。売り上げがなくなれば、安全管理すらできないわけですから当然です。
問題なのは、管理職も社長と同様に考えてしまうことです。そうなると、営業マンや配車マンが売り上げを増やすために安全を脅かす無理な仕事を取ってきた時、安全管理スタッフがそれを止めることが?言いづらい環境?になるのです。獲得した仕事を最優先することで、過労になったり健康診断などを受診できなくなってしまいます。
このような状況の運送会社は実にたくさんあり、多くの社長はそのことに気づいていないのです。
社長が思っている以上に、営業マンや配車マンの方が社内では力関係が上です。この点を押さえて経営管理をしないと、非常にバランスを欠いた経営に陥ってしまいます。バランスを欠いた経営とは、売り上げが向上していった揚げ句、重大事故により営業停止に追い込まれる経営です。
売り上げと安全、このバランスがとれるのは社長だけです。安全管理スタッフの意見を聞いて、営業マンや配車マンに対する評価方法を?売り上げ一辺倒?ではなく、「安全管理に対する協力度」という評価基準を盛り込んでみてはいかがでしょうか?
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