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    新規受注に安易に乗って とんだ食わせモノに戸惑い

    2010年8月24日

     
     
     

     「そんなウマイ話があるわけないことを、あらためて痛感させられた」と中国地方の運送会社社長。一方、関西の運送会社は「喜んだのは束の間。儲かりもしないのに一体、何をしているのかわからない状態だ」とぶちまける。過日、新規の輸送業務を手に入れた両社。しかし、いずれも「いざ仕事を始めてからわかった」のが「驚くような低運賃」や「一方的な契約内容」で、今後の対応も含めて双方の社長らは戸惑いを隠せない様子だ。



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     「いま考えれば軽率だったかもしれない」と話すのは、中国地方に事業本拠を構える運送社長。新規に受注した仕事は「メーカーの工場から物流センターまで数十キロメートル程度という近場の輸送業務だが、なんとか手伝ってもらえないか」と、県内の同業者から打診されたものだったという。

     「運賃など詳細を確認している段階で『とにかく仕事に追われているから、すぐにトラックを回してほしい』と求められ、4トン車を専属で入れることにした」と社長。それまでの常識で「3万円ほどもらいたいのが本音だが、恐らく2万円程度にしかならないだろう」と踏んでいた。

     ところが、1か月が経過した際に先方から提示されたのは「1日当たり8000円」というあきれた数字だった。「1か月の稼働日数は25日間。輸送距離こそ短いものの、時間的な問題で担当ドライバーは他の仕事を兼務できず、その4トン車の運賃収入は20万円にしかならない。こんなことが現実に起こるとは信じられないが、それ以前に自分の軽率さが恥ずかしい」と自嘲ぎみに話す。

     一方、「大手の物流子会社に切り込めた」と喜んでいた関西地方の運送社長も現在、頭を抱えている。「仕事に穴を開けてペナルティーを受けないように必死だ」とこぼす。

     物流子会社から受注できたのは、関西―関東間のチャーター仕事。「とりたてて運賃がいいというわけではなかったが、仕事量が魅力。それに、名前の通った大手との取引ということもあった」と振り返るが、とんだ食わせモノの仕事という現実が、仕事を始めてから徐々に見えてきた。

     「『毎日1便は必ずお願いする』という契約内容だったが、3便くらいに膨らむ日もあるとの説明があった。そのときは傭車便で対応するつもりだったが、はっきりとした便数がわかるのは前日の夕方。しかも、傭車を使う場合は事前に登録しないといけない。煩わしいうえに、アテにならない仕事のためにトラックを確保してくれる奇特な傭車先が存在するわけがない」

     同社は結局、「最低保証となる1日1便の仕事を傭車に優先して振り当て、仮に増便が出た場合にフリーの自社トラックを走らせるというヘンな格好で業務をこなしている」という。そのうえで、「売り上げを最優先する考えでやってきたが、やらないほうが得策という仕事が存在することを勉強した」と苦笑している。(長尾和仁)

     
     
     
     
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