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モンスターペアレント? 解雇ドライバーの母が労組に相談
2010年10月13日
景気低迷とともに会社を辞める前の腹いせとして、従業員が内部告発や嫌がらせを行うケースが増えた。正当な形で解雇を告げたにもかかわらず、親族が解雇を不服として会社側を威圧することもあるようだ。大阪市に本社を構える運送会社は現在、解雇したドライバーの母親から、思いもよらない嫌がらせを受けている。解雇を告げられたドライバーは20代前半で、無断欠勤などを続け、同社としては就業規則に基づいてドライバーに解雇を通告した。
ドライバー本人は解雇通告と理由などの説明を受けて納得して会社を去って行った。しかし数日後、ある労働組合の幹部と名乗る男性から同社に対して、問題のドライバーの解雇に対して母親から相談を受けたとして、「大人の話し合いを行いたい」と申し入れられた。しかし、同社は「応じる気はない」と断った。ドライバーの無断欠勤は就業規則に違反するもので、解雇にあたることも強く主張したが、それでも幹部の男性は「一度話がしたい」と引き下がる様子はないという。
以前、テレビ番組などで子どものことで何かあれば、すぐにクレームを入れる「モンスターペアレント」と呼ばれる親の存在が話題となったが、同社もまさしくモンスターペアレントに遭遇してしまった状態だといえる。
「対応は間違ってはいない」と主張する同社は、同ドライバーの勤務時間で未払い賃金などの発生はなく、他のドライバーらの評判も悪いため、専門家に相談しながら対処していく構えだ。
同社社長は「母親の友人に労組の幹部がいて、息子の解雇について相談した結果、労組の幹部と名乗る男性が話し合いを持ちかけてきている。労組結成には至らないし、解雇の対処も間違っていない。専門家と相談して解決していきたい」とコメントしている。
何かにつけて労働者を保護する傾向が強い時代。解雇されればクレームをつけてくる労働者も存在するが、自社が正当であれば強く対抗して、公平な立場で争うべきだろう。(佐藤弘行)
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