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    空き地に霊柩車を放置 「縁起悪い」と撤去を求める住民

    2011年3月1日

     
     
     

    reikyuu_0228.jpg もし、我が家の横に霊柩車が置かれていたら──。愛知県のある住宅街の一角にある空き地に、昨年秋頃から宮型霊柩車が野ざらし状態で置かれていることが問題となっている。周辺住民は「縁起が悪い」として所有者に撤去を求めているが、所有者は「何を置こうが自由」として意に介さない。また、自治体でも車両の置かれている場所が私有地である以上、強制力を伴う介入はできないとしている。



     霊柩車は宮型と言われるタイプで、ナンバーは外されている。県道に面した50坪程度の空き地に、他の車両とともに置かれている。空き地の周辺には民家が密集しており、霊柩車は民家に密接している状態だ。

     住民に話を聞いてみると、ある住民は「常に死をイメージしてしまうので、気持ちのいいものではない」と漏らし、別の住民も「窓を開けると太陽を浴びて輝く霊柩車が目に入る。何度も遺体を運んだ車かと思うと縁起が悪い」と話す。所有者に車両を撤去するよう交渉しても「私有地に何を置こうが自由」と、まったく耳を貸さないという。

     その土地の所有者の自宅は、空き地から数百?のところにあり、個人で中古車輸出業を営んでいる。自宅周辺の道路にも数台の中古車両が置かれていた。

     こうした住民の声に自治体は、「私有地である以上、悪臭を放つなど受忍限度を超えているかどうかが問題となり、今回のケースではそこまでの問題ではないと思われる。行政としては介入できず、裁判などで争うしかない」(環境部)というスタンスだ。

     では、このような霊柩車は一般の市場に流通するのだろうか。霊柩自動車協会愛知県支部によると、「地域によって霊柩車の形状も違うので、流通させず廃車まで乗りつぶすのが通常」とするものの、なかには中国やモンゴルなど仏教国に輸出するケースはあるとも話す。ちなみに、周辺住民とのトラブルについては「霊柩事業者は有蓋車庫の設置が義務づけられ、野ざらしにすることはないので、車両に関して問題となったことはない」という。

     また、霊柩車を製造するハース(群馬県安中市)の櫻井雅巳社長によると、車両はすべて受注生産という方式を採っており、近年は洋式のバンタイプが9割以上を占め、宮型タイプは1割にも満たないと話す。火葬場を運営する自治体が付近の住人に配慮し、目立つ宮型の乗り入れを拒否するケースが増えているからだ。こうした宮型の希少性に加え、海外などでは「珍しいステーションワゴン」として、わずかだが需要もあるのだという。

     同社長のところにも過去に中古車雑誌社から、霊柩車の特集を組みたいという申し出があるなど、「需要がある以上、市場に流通していても不思議ではない」と話す。霊柩車の流通元については、霊柩事業者もしくは差し押さえられた物件が主ではないかと予測する。実際、昨年には官公庁オークションで、兵庫県が霊柩車を出品して話題を呼んだ。

     「海外で需要があると言っても、最近の円高で売れずにいるのだろう」と推測する周辺住民。「どういう事情にせよ、我々の視界から車両を消してもらいたい。行政が動いてくれないのなら懇意の市議会議員にお願いしてでも動かしたい」と話している。(加藤 崇)

     
     
     
     
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