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    メリットなく消えた不正軽油 灯油、重油と価格差なくなり

    2017年6月23日

     
     
     

     一時期、「不正軽油」を密造する業者が多く見られたが、いまでは姿を消してしまっている。最近になって、和歌山県で軽油の抜き取り調査が実施されていると耳にした。また、不正軽油が増加傾向にあるのだろうか。関係者に不正軽油の現状がどうなっているのか話を聞いた。



     和歌山県の運送会社数社から、路上で軽油の抜き取り調査が行われていると聞いた。県内にある運送A社では、「和歌山港のフェリー乗り場で行われていて、燃料の抜き取り調査に協力した。最近、軽油価格が値上がりしているので、再び不正軽油が広まっているのかもしれない」と話していた。和歌山県税事務所に話を聞くと、担当者は「6月は近畿2府4県では、不正軽油調査の強化月間。トラックなどから燃料を抜き取り、サンプルを得て調査している。また、10月は不正軽油の全国的な強化月間でもある。普段からもインタンクを保有する運送会社などに検査を実施している」と説明する。

     同県担当者に不正軽油の現状を聞くと「県内では減少傾向にあるものの、一部では不正軽油が使われているケースもある。最近では車両の性能もよく、不正軽油を使用すると車両が故障することから、不正軽油を用いる車両は減少している」と話す。大阪府税事務所では、路上での不正軽油抜き取り検査について「最近は車両の性能も良くなっており、不正軽油を使うと車両が故障して修理費が大幅にかさむからか、不正軽油の使用は減っている。しかし、抜き取りサンプル10本中1本は不正軽油というのが現状。後日、不正軽油を使用していた車両の会社に出向いて調査することもあるが、平均すれば不正軽油使用は減少している」と語る。

     兵庫県税事務所では「(不正軽油は)全国的に使用するケースが減ってきている。昨年10月の全国での不正軽油の調査では使用率0・8%で減っているが、近畿地方だけが同3・5%と全国平均より高くなっている」と指摘する。また、「同県での調査傾向を見ると、300本のサンプルに対して4本程度の不正軽油が混じっているという状況。最近の車両は不正軽油などを使用すると車両故障につながることが多く、その結果、高額な修理費を負担することになりかねないことから、不正軽油の使用が減ってきているのかもしれない」と話した。

     燃料販売を展開する大阪府の販売B社は「最近の傾向として、不正軽油を使用するメリットがないほど、軽油、灯油、重油の価格差が少ない。さらに最近の車両は燃料に関してコンピューターが用いられているので、故障の原因にもつながり、不正軽油を使うメリットがないと考えられる」と説明した。数十年前には、近畿地方でも不正軽油を製造する密造業者が多く見られたが、そのメリットがなくなったことで姿を消したようだ。

     
     
     
     
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