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物流ニュース
ゼロ ディーラー営業を強化、短距離輸送の増加に注力
2009年10月28日
ゼロ(岩下世志社長、神奈川県川崎市)はディーラーへの営業を強化し、短距離輸送の物量増加に努めている。9月17日には、車両輸送の物流機能と冷凍・冷蔵倉庫を組み合わせた「川崎複合物流センター」を竣工するなど、新たな取り組みも開始している。岩下社長に今後の戦略を聞いた。
川崎複合物流センター
「この業界は波動性が多い」と同社長。主力である車両輸送だが、季節によって車両の輸送量に大きな波動がある。また新車登録は月末に集中するため、1か月の中にも細かな波動がある。
さらに、流通経路が複雑化しており、船から納車前整備点検を経てディーラーへ届くまでの経路や、オークションでの車両ネット売買など、多様な流通経路全体を見通して効率化するのが課題という。車両輸送では、物量の増減が収益の高低にすぐに影響する。
加えて時代の変化だ。長距離輸送は減り短距離輸送が増えた。受注台数の内訳は、長距離(500km以上)が2─3%、中距離(50─500km)が37─38%、短距離(50km未満)が60%だという。運賃価格のニーズは、「長距離は高くてもかまわないが、中距離はトントンで、短距離はオマケという感覚がある」という。
短距離輸送の仕事を多く獲得するため、ディーラーへの営業を展開。また、輸送だけでなくゼロの持つノウハウを生かした営業も考えている。中古車の輸送なら、車両の名義変更などわずらわしい手続きを同社で請け負う。納車前整備点検も同社が行う。板金塗装やイベントのセットアップなど、ディーラーが負担になっている仕事を同社が提供することで、輸送量も増加するという。
こうした輸送を獲得するため、営業マンを120人から300人へと倍増させるという。営業拠点も強化し、全国にあるディーラーへ営業を行う。「ディーラーの仕事にはチャンスがある」と岩下社長。 今後は、M&Aで一般貨物輸送も事業の柱にしたい考えだ。輸送をベースに、人材を生かすビジネスも展開する。子会社にジャパンリリーフとフルキャストドライブを抱える同社では、今後もこうしたビジネスは伸びるとしている。この記事へのコメント
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