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  • ブログ・鈴木 邦成

    SCMの時代

    2008年8月19日

     
     
     

    北京五輪とSCM
     北京五輪を見ていると、マラソンにしても野球にしても実力があるにもかかわらず負傷などのために十分に力を発揮できない、欠場、棄権などを余議なくされるというケースが目につきます。
     「日本人選手は練習をし過ぎて練習で疲れてしまって、本番で実力を十分に発揮できない」という声もよく耳にします。確かに「いつも全力投球」ということは立派なことでしょうが、そのために本番で疲れてしまうとしたらやり方を見直さなければならないでしょう。
     「必要なときに必要な練習をムダ、ムラ、ムリなく行う」ということが必要なのでしょう。これは「必要なときに必要なモノをムダ、ムラ、ムリなく供給する」というSCMの考え方にも通じるものがあるのではないでしょうか。
     結局、「練習過多で、本番で力を発揮できない」というのは部分最適であって、全体最適を考えていないために生じることなのでしょう。「練習を80%の力でこなすことが本番で100%の力を発揮する土台となる」とは考えられないのでしょうか。
     部分最適の和は必ずしも全体最適にはなりません。1+1=2ではなく、1+1=1.5になってしまうのです。部分最適を繰り返してもそれが全体を見た場合のベストとはならないのです。
     物流業界、ビジネス界だけではなく、スポーツ界にもSCM的な思考方法が必要といえるかもしれません。
    求められるSCMの理解
     一般企業では、SCMという考え方が広まるまえは、調達や生産などの個々の部門がそれぞれの情報を別の部門と交換することは一般的ではありませんでした。それぞれの部門がそれぞれのやり方で最適、最善を目指したのです。これを「部分最適」といいます。けれどもそれぞれの部門で最適を目指しても、全体として見ると、都合が悪いことがたくさん出てきます。「木を見て森を見ず」というたとえを思い出してください。部分にこだわるあまり、全体のバランスが悪くなってしまうのです。
     全体最適を実現すればビジネス・プロセス全体でのさまざまなムダが省かれるようになります。そしてSCMとは「部分最適」ではなく「全体最適」を目指す経営手法のことなのです。
     
     もはや、SCMなしで企業経営は語れない時代です。SCMを実現しなければ、企業は生き残れないのです。さらにいえば、ビジネス常識、一般常識として「SCMとは何か」をしっかりと理解することも求められ始めているともいえましょう。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    鈴木 邦成

    物流エコノミスト・日本大学教授
    国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
    欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
    国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

     
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