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    全国赤帽連合会・小林会長「組合員の自主性を重んじる」

    2008年2月28日

     
     
     

     昭和50年5月、東京都練馬区にわずか数人で発足した赤帽は、個人宅を対象にした大型手荷物品の配送を目的として始まった。当時、既存の運送業者が敬遠する品も、小回りの効く軽自動車なら狭い路地でも対応でき、お客にとっても便利だろう、という考えからだった。


     しかし、実際に開業してみると、個人より会社からの緊急輸送が大半を占めたという。これにより組織は一気に拡大、同年9月に任意組合を設立し、同11月には共同配送センターを設置、翌年7月に「赤帽軽自動車運送協同組合」として認可も下りた。同53年8月、運輸省(現国交省)から「全国赤帽連合会」として認可され、現在、赤帽組合員は全国51協同組合で1万5000人、車両台数は1万8000台を誇る。
     最大で1万8000人を数えた時もあったという赤帽組合員だが、近年は若年層の新規加入が伸び悩む状態が続いていた。平成16年2月、同連合会会長に就任した小林則夫氏は「創業以来、赤帽はお客様第一主義。すべてのお客様の希望に迅速にこたえるのがモットー」と語る。
     同15年10月、同連合会に属していた営業部門が、組織全体の営業効率を高めるため分離され、別会社の「赤帽物流」を設立。また、北海道から九州までの全国の各ブロックとネットワークを構築、全国各地の情報を共有するシステムを確立した。「全国どこからの依頼でも即座に対応することが可能になった」という。
     「赤帽の柱は緊急輸送。深夜でも早朝でも、時間指定で24時間、迅速に全国対応できる。急な要請でも、赤帽なら10台、20台といった配車もできる」。また、「赤帽は一人ひとりが事業主だから『自分のお客様』という高い意識で、きめ細かなサービスを提供する」ことも大きい。定期便でも商品の輸送だけでなく、パンフレットの設置や管理、補充など細かい配慮が求められる、プラスアルファの配送依頼も増えているという。
     「赤帽というブランド」で依頼する顧客の信頼にこたえるため、人員の確保は重要。インターネットの情報を一新し、イメージを統一したホームページを作成。全国の組合員を網羅するため、現在、整理・革新を進めている。これにより顧客へのアプローチだけでなく、新規開業を希望する若い世代からも注目され、若年層の加入者が増加傾向に転じた。
     「大切なのは、自分のお客様を大事にするんだ、という各組合員の自主性を重んじること。組合員も、いずれは一万六千人まで増員するのが目標。それぞれの地方・地域に合った体制で、組合として安定したサポートをしていく。何より、お客様からの依頼を断ることなく、誠実にこなしたい」。同組合では今後、配車対策委員会を発足させて、より良い配車体制を検討していく考えだ。
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    【団体概要】
    昭和53年8月設立。緊急輸送を主体にスポット便、三温度帯輸送、保管・物流加工・配送管理の3PL事業を全国ネットで手掛ける。出資金2192万円、会員数51協同組合、組合員数1万5000人、車両台数1万8000台。
    ◎関連リンク→全国赤帽連合会

     
     
     
     
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