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    「カボタージュ緩和反対の意思を明確に」内航総連 上野会長

    2010年11月11日

     
     
     

     国内物流で重要な位置を占める内航海運。現在、5600隻の内航船がトンキロベースで国内貨物輸送の3分の1を担う。石油製品、鉄鋼、セメントなど産業基礎資材の約8割を運び、日本の産業を支える一方、船の老朽化や後継者問題、内航船員の不足と高齢化など多くの課題も抱えている。
     内航海運業界にとって今年3月、前原誠司国交大臣(当時)が沖縄航路のカボタージュ(外国船による国内航路運航規制)緩和を認めたことは大きなショックだった。日本内航海運組合総連合会(内航総連)の上野孝会長に話を聞いた。


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    カボタージュ緩和が実施されることになったがー
    「非常に残念だ。カボタージュは世界共通のルール。国の生命維持に不可欠な活動を外国の手に委ねたくないからだ。いきなりカボタージュを緩和するのでなく、沖縄振興のため官民挙げた支援措置で『輸送コスト低減を図る社会実験などから対応すべき』と申し上げてきたが、われわれの主張は認められなかった」
    当初、前原大臣は沖縄県からの緩和要請を数回にわたって断っていたが、突然翻意した。普天間基地の問題が絡んでいると指摘されているがー
    「沖縄を巡る政治的判断があったことは確かだろう。だが現在、質の高いRORO船やコンテナ船がサービスを提供している沖縄航路を、外国船に開放するのは到底容認できない。内航総連では海洋基本法の精神に基づき、今後もカボタージュ制度維持は〝生活物資の安定輸送〟〝日本人船員の雇用〟〝国の安全保障・治安対策〟〝安全運航〟の観点から、安易な規制緩和には徹底して反対していく」
    国際コンテナ戦略港湾で、釜山港フィーダーと内航フィーダーのコスト格差が指摘されたがー
    「日本の地方港と釜山港間、地方港と国内ハブ港である国際コンテナ戦略港湾間のフィーダーコストは内航フィーダーが割高なのは事実。しかし円高の下では必然的に格差は出てくる。韓国などに流れているコンテナ貨物を奪還するのは容易ではない。また我々の調査によると内航フィーダーコスト高の7割は荷役費を含む港湾コストであることを理解してほしい。港湾の国際競争力強化で『内航船が弱体だ』『競争力がなく足を引っ張っている』という言い方は、海上部分だけに歪曲した議論。極東フィーダーとのコスト格差の主要部分である港湾など陸上コストを含めたトータルとしての競争力をいかに高めていくかが問題だ。税制面でも外国船とイコールフィッティングになっていない」
    モーダルシフトの現状と課題はー
     「90年度に5億8000万tあった内航船の輸送量は08年度には3億8000万t、モード別トンキロベースのシェアで45%から34%まで落ち込んだ。リーマン・ショック以降、さらに船腹需要が減退している。こうした状況でもCO2排出量が営業用トラックの4分の1である海上輸送へのシフトは、地球温暖化対策はもとより、内航海運復活へのフロンティアあるいは成長戦略の目玉になると考える。輸出入コンテナは233万TEU(20フィートコンテナ換算)が釜山港など極東港までフィーダーされ、現地で欧米向け母船に接続しているが、国内フィーダーで国内ハブ港に接続する実入りコンテナは31万TEUと、本来は国内接続される全体量の1割強に過ぎない。産業廃棄物を対象とする『総合静脈物流拠点』(リサイクルポート)構想も含め開拓可能な大きな市場がある」
    高速道路無料化の影響についてー
    「既に3年前の夜間割引などの実施以来、RORO船、コンテナ船の長距離雑貨輸送は減少した。高速無料化はRORO船航路の半数が陸上よりコスト高となり、逆モーダルシフトが懸念される。総合交通体系を構築する上でフェアな政策をバランスよく実施することを国に強く求めている」
    ◎関連リンク→ 日本内航海運組合総連合会

     
     
     
     
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