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    新聞協同輸送が本社移転、新たな物流のため商品開発も

    2011年8月1日

     
     
     

     旭川、札幌、帯広に拠点を構え、全道各地に新聞輸送を展開する新聞協同運輸(三輪一典社長、上川郡鷹栖町)は6月15日、旭川市大町から本社を移転。道央自動車道旭川鷹栖ICに隣接した物流団地内に敷地面積1000坪と2000坪の2区画を購入した。


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     「本社の移転は20年来検討していたが、元縫製メーカーの工場・倉庫物件が空いたので購入した。長年我慢してきたが、結果的に投資額も抑えられた。古い建物から移ったので、従業員も喜んでいる」と三輪社長。「交通アクセスに優れ、新聞の輸送・中継拠点としては理想的な立地」と捉えている。 
     また同月、産業技術総合研究所北海道センター(札幌市豊平区)内にある研究開発部も、同敷地内の別の棟に移転した。研究開発部では、国や自治体の補助金を活用し、運送会社としては極めて珍しい高度なバイオテクノロジーを手掛けている。
     昨年はオカラを主な原料とした食品廃棄物を再利用し「機能性食品・飼料・肥料」の製品化を目指していたが、今年は「抗酸性・抗温性が高いオリジナルの有胞子乳酸菌」を自然界から単離することに成功。「Bacillus coagulans lilac-01」の名称で専門の特許微生物寄託機関に受託された。
     名称に「lilac」とある通り、この菌は研究開発部研究員「菌採り名人」の南田公子博士が、三輪社長の自宅に生えていたライラックから採取・単離した。整腸剤などに使われている乳酸菌の一種で、焼いても機能が損なわれない性能をもつため、パンや菓子などでの活用を考えている。
     現在、研究機関に食品としての性能を人介入試験などで評価してもらっており、結果次第で今年中には、この菌を使って「ヨーグルトのように整腸作用のあるパンや菓子類など、付加価値の高い機能性食品の開発」を目指している。9月をメドに本社敷地にテストプラントを建設し、サンプルの出荷も行う予定だ。
     三輪社長は「当初は少量での生産となるが、生活改善のための日常食のほか、病院食や家畜の飼料、堆肥などへの展開も考えている。本格的な商品販売にいたるまでは、様々な試験を通じてエビデンス(証拠)を固めなければならず、まだ多くのハードルがあるが、酸にも熱にも強い他にはない乳酸菌なので今後が楽しみだ」と述べ、大きな需要を見込んでいる。
     研究開発部の事業は一見、本業の「新聞輸送」と相乗効果があるようには見えないが、同社長は「将来にわたり間違いなく新聞輸送の扱いが減少していく」ことを見込んで、先手を打っている考えだ。
     商品開発により既存の運送での売り上げ減少を補うだけではなく、商品化に伴う新たな物流業務の受託、研究で扱う食品残渣など廃棄物収集運搬が期待できる。このほか、バイオ技術を応用して「固形燃料や液体燃料を製造・使用する」ことでCO2削減の取り組みを進めることもでき、なによりも、これらの事業を進めていく上で多くの企業・団体との接点ができ、これが新たな展開につながると考えている。
     研究開発部の事務所はほとんど理系大学の研究室といった趣だ。バイオに関する分厚い辞書や海外の論文、専門の資料などを多数そろえ、自作で製作した研究設備も置かれている。「オリジナルの食品や飼料を製造し、それを自社で開発した燃料を使ってトラックで運び、研究成果を論文で発表する」という、夢のある面白い展開を現実的に視野に入れている。

     
     
     
     
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