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    ゆとり運行で事故は減ったが 非効率で運賃収入減少

    2012年6月27日

     
     
     

     安全を優先してゆとり運行を取るか、トラックの稼働率を優先させ収益向上を目指すか。競争が激しいトラック運送業界では判断が難しいところがある。大阪府のある運送会社では、事故が続いたこともあり、運転者本意で配車を組んで、安全運行に努めるようにしている。しかし、その結果、運転者は休憩時間を多く取れて事故が大幅に削減できた一方で、怠け癖がまん延し、帰り荷を運ばないなど運行が非効率となり、運賃収入が減少したという。


     同社は車両を21台保有。大型車は10台で、全国に向けて長距離運行をこなしている。大阪から宮城県に向けても定期的な仕事を持っているが、運転者は大阪を出発し、再び戻るまで4日かかっているという。通常は3日運行の範囲内だ。
     先日も社長が宮城行き車両の日報、デジタコを確認したところ、7日の朝10時に大阪を出発し、翌8日に宮城に到着。しかし、荷物を下ろすのはその翌日の9日の朝。9日の夜10時40分に現地を出発して、翌10日の昼に大阪に帰ってきている。社長は「一体、何時間寝ているのだ、と言いたい。運送会社は走って寝て、走って寝て、が理想。アイドリングで燃料費もバカにならない。せめて朝に戻ってきて昼の仕事をやって欲しい」とぼやく。
     ゆとり運行で、時間的に自社便で対応できない仕事は傭車に任すようになった。宮城から大阪までは空車で戻る。以前は荷物情報を頼って帰りの荷物を取っていたが、今は一切行っていない。
     同社では配車は一切、運転者の自主性に任せている。昔、人身事故が続いたため、事故を減らすには仕事に余裕を持たせ、運転者を急がさない「ゆとり運行」が重要と判断。過労運転を避ける運行計画を運転者が自ら立てて走っている。
     パソコン上で地図を出し、ルートを設定。どの道を走って、どこの休憩地点で何時間休憩して、と綿密に計画を立てている。おかげで事故はなくなり、現在、同社の保険は最高割引。全員SDカードを持っている。
     「事故がないように気をつけて走って」が口癖だった社長も、「帰りの荷物がなく、空車ばかりで運転者はラク。効率的な輸送ができておらず、運賃が下がる一方で、ゆとり運行を見直す時期に来ているかもしれない。しかし、無理して帰れば事故につながる」と頭を悩ませている。
     月に数回、仙台にトラックを走らせる大阪の運送会社は「昔の運賃、燃料代なら4日運行でも成り立つが、今は運転者に無理をさせないとやっていけない。帰りの荷物を取って安い時間帯の高速道路を乗るなど、運転者にも協力してもらわないと会社はつぶれる。運転者任せでは、都合のいいように絵を描いてラクをする。従業員との話し合いの上で、協力してもらわないと」と話す。

     
     
     
     
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