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    秋田ー大阪「高速料金支給されず」、27時間一睡もせず

    2013年3月4日

     
     
     

     付加価値を出しにくく、燃料費高騰の影響を大きく受けやすい長距離主体の運送会社は、厳しい経営環境にあるようだ。運行経費を浮かすために一般道路の走行距離を伸ばしているところは少なくなく、中にはETCカードを取り上げる事業者も見られる。整備不良のトラックを危惧する声も聞かれる。
     1月初旬の午前5時頃、大阪府のある運送会社前の幹線道路で、「キーッ」と女性の悲鳴にも似たけたたましい音が鳴り響いた。何事かと運送会社社長が事務所を出て見ると、大型トレーラが停止しており、タイヤ付近から白煙のようなものが漂っていた。


     トレーラから出てきた運転者が車体を確認後、「トレーラのブレーキシューが焼きついてしまったようだ。至急、水が欲しい。水を頂けないか」と訴え、社長は急いでバケツに水道水を入れて手渡すと、運転者は水を真っ赤になったブレーキシュー付近に浴びせた。ブレーキシュー付近からは大量の水蒸気が立ち上ったという。
     社長が尋ねると、運転者は秋田県から来て、大阪市港区の築港までベニヤ板を運搬中とのこと。運転者は60歳半ばを過ぎており、白髪交じりで顔がやつれていたが、社長は運転者の話に驚いた。秋田から大阪まで一般道路をひたすら走って来たと言い、その27時間の間、一睡もしていないという。
     「昨年あたりから高速料金は会社から一切支給されず、下の道を走らざるを得ない状況にある」と話し、運転者は社長に、「少しの間でいいから寝かしてくれないか」と頼み、1時間弱、休憩室で仮眠を取ったという。仮眠後、トラクタヘッドのブレーキを頼りに、築港へ向かって走り去った。
     社長は、「どうやら下の道を走り続けているため、トレーラのブレーキシューの減りも早いようだ。経費削減のため、整備もきっちりしていないかもしれない。トレーラで丸坊主状態のタイヤを見かけることがあるが、事故がないのが不思議だ」と心配していた。

     
     
     
     

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