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    トラックも街頭監査?点呼に不安抱える現場

    2013年11月14日

     
     
     

     「確かに当面はバスを念頭に置いているが、11月改正の行政処分基準に追加される新しいチェック項目を踏まえれば、いずれトラックでも街頭監査が実施される可能性はある」と、地方運輸支局で監査を担当している専門官。
     10月から新設された街頭監査では当面、バスの発着場などで飲酒、過労など現場ドライバーの健康状態がチェックされることになるが、将来的には対象分野がトラックにも広がりかねないという専門官の見解に「いまのような見せかけの点呼を続けていると、とんでもないシッペ返しを被る恐れがあるのではないか」と危惧する声が聞かれる。


     食品などをメーンに扱う兵庫県姫路市の運送会社。本社営業所は24時間の点呼体制を敷くが、「遠出するドライバーもいるし、はっきりいえばパーフェクトではない。『完ぺきは無理でも、できるだけ関係書類を作成しておけばいい』とアドバイスをくれる同業者もいるが、その言葉をどう受け取ればいいのか。コンプライアンスというのは100か、そうでなければゼロのいずれかだと思う」(社長)と、日々の思いを打ち明ける。
     同じく、夜間に点呼の専従者を置く岡山市の運送会社。2泊3日を超える長距離運行のドライバーもいるため、携帯型のアルコールチェッカーを持たせるなど「点呼には自信がある」(運行管理の幹部社員)というからパーフェクトかといえば、そうではないのが実情。ここまでしても無理なら、もはや完ぺきなど不可能に等しいといえるのが正直な思いだ。
     「出先からの電話点呼の場合は確かに、原則でいえば始業点呼は『乗務を開始する前』であり、終業点呼は『乗務を終えた時点』だが、どのタイミングで会社に電話を入れるかという意味ではドライバーを信じるしかない」(同幹部)という。持たせているアルコールチェッカーは記録が残らないタイプであるため、デジタコと電話があった時間をチェックすることでドライバーの行動は把握できるが、「そこまでは照らし合わせていない」。
     行政サイドからは「できることはやっている会社」と受け取られるのかもしれないが、100%でなければコンプライアンスの面ではゼロも同じ。行政処分の現場では「努力をくみ取って(処分内容が)変わることはない」(前出の専門官)というのも現実であり、仮に24時間体制で点呼者を置いたとしても、事業所を離れているドライバーの管理は厄介な問題。これは遠方に出掛けているケースだけでなく、深夜や早朝に出入りする地場仕事のドライバーにも共通した悩みだ。
     ましてや業界の大半を占める小規模・零細の事業場では24時間の点呼体制を取ることなど不可能で、「私が出社する朝8時前後にドライバーから電話が入り、それを始業点呼、場合によっては終業点呼にしている」という広島市の運送会社の場合、実際は「到着地で作業を終えた業務完了の報告」だった。アルコールチェックが義務化されている始業点呼を受ける前にドライバーは相当の距離を走っていることになるが、社長は「どうしようもない」と申し訳なさそうに話す。
     11月から新しく行政処分基準に盛り込まれる「自動車検査証の備え付け」は初回が文書警告、再違反で10日車と、それ自体が大きなペナルティーとはならないものの、「車検証が備え付けられているかを調べるのは運行途上」(同専門官)という事情を踏まえれば、専門官が指摘するように街頭監査がバスだけの問題で済まない可能性もある。「点呼を取る行為が重要なのではなく、安全運行を徹底するためのツールの一つとして点呼がある…そういうことだと思う」と前出の姫路市の社長。現実に見合った点呼の在り方や記録方法は今後、官民が一体となって安全を最優先に考えなければならない緊急課題の一つだ。

     
     
     
     
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