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    軽油安の恩恵、各社の使い道 利益は社員に還元

    2016年6月3日

     
     
     

     軽油安の恩恵を受け、増益となる事業者が増えている。大手物流企業を見ても、ヤマト運輸やSGホールディングスをはじめ、増益となった企業が目立つ。中小でも、「軽油価格の値下がりによるメリットは少なくない」という声が聞かれるなど、燃料費の抑制効果は大きい。こうした中で、今まで当座の資金繰りに注力していた事業者も、投資を活発化させるなど動きに変化が出てきた。軽油安などで出た利益の使い道から、各社が見据えるビジョンを探った。
     埼玉県内で食品輸送をメーンに手掛ける事業者は、「設備投資」と回答。「現状、10年サイクルの車両の代替えを短縮するため、今期の利益は車両購入に充てた」という。約150台が稼働する同社では今後、「6~7年まで、代替えサイクルを短縮したい」とする。理由として、同社長は「他社より勝るためには、どんな業種でも先行して設備投資を行い、生産性を上げる」とし、「運送業の場合は、トラックの代替えを早くすることで故障も減り、稼働率の向上と荷主からの信頼につながるだけでなく、ドライバーの満足度も上がる」と説明する。


     また、「トラックは資産。減価償却もできるし、早いサイクルで代替えしていれば、将来、業績が悪化したときには購入を見送ることもできる」とし、「今後、残業代や有休の義務化に対応するためにも、燃料安の今だからこそ将来を見据えた投資をすべき」と話す。
     利益の使い道について、最も多かったのは「社員への還元」や「福利厚生」という声だった。賞与や昇給のほか、井ノ瀬運送(埼玉県熊谷市)のように「新たに手当を増やして社員の生活向上を図った」という例がある。
     井ノ瀬喜一社長は、「今までも、会社で生命保険に加入したり、扶養手当を設けたりと、社員の福利厚生の充実を図ってきた」というが、今回新たに導入したのは、「親孝行手当」で、「高齢の親を自宅で介護している社員がいたことから、配偶者や子どもだけでなく、親の生活を担っている者に対して支給額を増やすことを考えた」という。「65歳以上の同居者1人につき2万円」という規定で、今年度からすでに導入している。
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     また、埼玉県川口市の光急送(松村義明社長)では、これまで指定していなかった服装をユニフォームで統一し、会社から支給したという。「見た目も品質の一部。社員の意識向上にもつながれば」と同社長は期待する。ほかにも、「新たに、ドライバーの希望でベッド付きのトラックを導入した」と話すのは関根運輸(さいたま市西区)の関根章隆社長。「叶えられる希望は叶えてやり、長く働ける会社にしたい」とし、長期的な人材確保につなげたい考えだ。
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     利益の使い道は各社各様だが、「社員の生活の質」「職場環境を向上させる」という事業者の声は、深刻化するドライバー不足への危機感の表れとも言える。「燃料費がいつ上昇するかわからない。投資が必要な人材対策は今しかできない」という切実な声は、過去に燃料高騰で苦しんだ事業者の本音とも言えよう。

     
     
     
     
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