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    共栄社化学 戦略物流で常識を打ち破る

    2016年10月3日

     
     
     

     機能性モノマー・オリゴマー、塗料・樹脂添加剤、金属加工用薬剤、業務用洗剤・洗浄剤など、多彩な助剤の研究開発・製造・販売を手掛ける共栄社化学(片岡清夫社長、大阪市中央区)。同社で戦略物流による改革を成し遂げた、滋賀工場副工場長兼生産本部物流部部長の東雲正剛氏に話を聞いた。
     物流部門での改革は、東雲氏が製造部から物流部へ異動した2007年に始まる。同社ではその年、自社物流拠点の稼働に向け、物流コスト削減に取り組み始めていた。2009年に滋賀工場が完成し、同工場に当時、西日本最大規模の危険物自動倉庫が建設された。戦略物流の幕開けである。
     同危険物自動倉庫は、低温倉庫439棚と常温倉庫1326棚に分かれており、保管能力は1700トンという。東雲氏は「当社の物流システムは、オフコンによりオンラインシステムが構築され、全社のシステムにつながっている。滋賀工場は、このシステムに自動倉庫のクレーンを制御するシステムを連携させ、受注センターが入力したデータでクレーンが自動的に指定製品を運び出すことができる」と自動倉庫の特長と効率化を説明する。また、ハンディーターミナルを活用したバーコードシステムにより、誤検品や誤出荷などの人的ミスが大幅に減少した。「誰が作業しても同じ結果が得られ、高い品質を保つことが可能」と説明し、安定した品質を確保している。


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     以前は6億8500万円かかった総運送費を2013年度には3億5406万円にまで削減。戦略物流の開始以降、毎年3億円以上の利益を生み出しているという。「受注センターと協力し、出荷計画を立て、積み合わせによるコスト削減を実施した。滋賀工場周辺の企業に働きかけ、『企業連絡会』を設置。当社から他企業の荷物を配車し、運送会社に積み合わせの提供を行う取り組みは、企業側からは初めてのこと」と、これまでの常識を打ち破り、改革を進めた。これは、〝改善と改革は違う〟という片岡社長の考えに基づいた施策である。また、帰り荷を利用した原料調達を行っており、効率的なコスト削減による戦略物流に挑んでいる。
     改革の成果はコスト面だけではない。「モノを売る物流。これを実現させるため、お客様を滋賀工場に招き、自動倉庫などを見学していただいた。安定した供給能力をアピールすることで工場間のパイプを強化し、物流部からモノを売ることに挑戦した」(東雲氏)と、攻めの姿勢を崩すことはない。
     東雲氏は現場の声を大切にしており、「1日に3000〜4000個もの商品を出荷していると、配送の際、容器にキズが入ってしまうことがある。これを破損事故として、運送会社が買い取ることにならないよう、顧客に品質には問題がないことを説明し、ご理解いただいた」と、運送会社の負担軽減のため、自ら交渉したという。ここに片岡社長の理念である〝共存共栄〟の精神が息づいている。
     緊急時には自らハンドルを握ることも惜しまないという東雲氏。「たまたま大型免許を取得しており、配送することもある。お客様に感動していただきたいという思いから」とお客様第一主義が貫かれている。
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     〝No Challenge No Success(挑戦なくして成功なし)〟をスローガンに掲げる同社は今年、創業112年を迎える。コストセンター(費用だけが集計され、収益は集計されない部門)と思われがちな物流部門をプロフィットセンター(収益と費用が集計される部門)へと導き、年間3億円もの利益を生み出すことに成功した東雲氏。同氏は現在、後続者の育成に力を入れ、自身の役割を継承するべく未来を見据えている。
    ◎関連リンク→ 共栄社化学株式会社

     
     
     
     
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