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    高速道路を使う運行 当たり前の環境に

    2016年10月17日

     
     
     

     トラック運送事業者にとって高速道路は命綱ともいうべき存在だが、高速道路を事業者が有効に活用できていない現状がある。日本のライフラインである物流が、いかに理不尽な扱いを受けているかが高速道路の利用状況からも垣間見える。
     高速道路を、どの程度の距離から使用するかについては、荷主、事業者によって三者三様だ。先日開催された第4回トラック輸送における取引環境・労働時間改善大阪府地方協議会で、興味深い資料が出席者に配布された。それは「距離別の高速道路利用状況と荷主からの高速料金収受」というものだ。
     第3回協議会の中で、荷主企業の委員の要望があったことから配られた資料だが、調査票総数884件のうち、高速道路利用は724件と約8割だった。距離別で詳しく見ると、101〜200kmまでは高速道路を使用しない割合が18%、301〜400kmでも高速道路未使用が4%あることが明らかとなった。大阪市内から400kmというと、東は神奈川県に近い静岡県三島市、西は山口県光市にあたる。


     距離が伸びるごとに、高速料金が収受できている割合が高くなるなどといった関連性は必ずしもない。1000kmを超える「超長距離輸送」を手がける19社のうち、半数以上の会社が高速料金を収受できていない。1000kmというと、大阪市から岩手県北上市までの距離。輸送の効率化という面だけでなく、ドライバーの労働時間を短縮するためにも高速道路の利用は不可欠だ。
     運送事業者の中には、会社が使用を認めた区間の高速料金と食事補助などが運行費として支給され、ドライバーがそれを浮かせ、収入にしているという場合もあるという。前述のアンケート結果を踏まえ、ある経営者は「事業に必要な経費をいただけないのは、製造業でいえば材料費をもらえないのと同じこと。他業種から見るとおかしな話」と話していた。
     急いでいる場合でも高速道路を満足に使えない状況があり、フラストレーションがたまるドライバーも多い。今年発表された国交省の調査では、基準の16時間を超える運行が約半数の43%にのぼることが判明しており、特に大型トラックでの基準超えが目立つ。もちろん荷主先での手待ち時間や交通渋滞という要因も大きいが、高速道路の料金を収受できずに一般道を使用し、結果として拘束時間が長くなってしまうというケースも少なくない。労働時間の違反で行政処分を受ける企業が多数を占めるため、一刻も早くメスを入れる必要がある。
     生産性向上のために効率化が求められているトラック運送業。現在、将来的に全産業平均並みとすることを目指し、ダブル連結トラックの導入や共同輸配送、自動隊列走行などが検討されている。しかし、トラック運送事業者が何よりも望んでいることは、当たり前のように高速道路を使用でき、労働時間を短縮できる環境なのではないだろうか。

     
     
     
     
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