-
射界
2020年4月13日号 射界
2020年5月11日
「人は城 人は石垣 人は掘 情けは味方 仇は敵なり」。これは戦国時代の武将・武田信玄の言葉と言われている。どれだけ巨大な城郭があっても、人との結びつきが堅固でなければ意味をなさない、適材適所で「人」を見極めてこそ、組織の結びつきを強固なものにするという例えだ。
▲この言葉が広く知られるようになり、武田信玄の居城が「躑躅ヶ崎館」ということもあって、武田信玄は強固な城を持たなかったという「誤解」となっているようだ。武田信玄は城を無用の長物とは考えず、館の北に要害山城の詰の城を築いているし、攻め込んで奪った城は修復して勇猛な武将を配置。城の重要性をきちんと把握している。
▲城を「ハード」と考えるなら、人との結びつきは「ソフト」と言える。どちらに傾き過ぎても、上手くいかない。精神論だけでは社員は働かないし、いくら素晴らしいシステムを導入しても従業員が理解していなければ何の役にも立たない。物事はやはり「中庸」が大切ということだろう。「極端に多過ぎても少な過ぎてもよくない」。偏ることのない「中」を道とする。
▲しかし、自身の考え方が「中庸」に立っているかどうかを自身が判断するのは難しい。自分自身は普通のつもりでも、外から見れば一方に偏り過ぎていることはよくある。まっすぐに走っているつもりが、走っている方向が傾いていればゴールにはたどり着かない。そのことをきちんと教えてくれる人間がいるかどうか。人を見極め、適材適所が必要だ。
-
-
-
-
「射界」の 月別記事一覧
-
「射界」の新着記事
-
物流メルマガ