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射界
2020年5月25日号 射界
2020年6月8日
例年なら「五月病」が話題となる季節だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で在宅ワークや自宅待機が増え、五月病よりも肺炎対策に大わらわになってしまった。中には入社が決まっていた会社から「内定辞退」されるケースもあったと聞く。新入社員だけでなく、従業員、経営者にとっても厳しい春だ。
▲「一陽来復」。冬がさって、春の気が少しずつ生じてくること。このことから、悪いことが続いた後にようやくいいことがあらわれてくることを言う。国民全体、世界中で「一陽来復」が待ち望まれているが、なかなかコロナウイルスの拡大がおさまりそうにもない。目に見えぬ敵を相手に対策が進められているが、手応えも目に見えず苦しい状況が続く。
▲多くの者が待ち望んでいる「春」。語源には諸説あって、田畑を「墾る」と言う意味や気候が「晴る」、草木の芽が「張る」と言うことから「春」と呼ばれるようになったと言う。日本人にも馴染みが深い言葉に「冬来りなば春遠からじ」がある。元々はイギリスの長い詩の一句。春が来ることを信じて、厳しい冬を乗り切るしかない。
▲いまになって思えば、「五月病」で新入社員がやめていく悩みなどは微笑ましい思い出ともなってしまっている。国内の多くの企業が未だに「冬の時代」であり、生き残りに必死だ。苦しみの先に温かな春の日が来ることを望んでやまない。来年の五月には「五月病」の話題がニュースになっていて欲しい。そのため、何としてもコロナ感染を収束させたい。
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