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射界
2016年5月30日号 射界
2016年6月6日
環境には先行きに期待が持てず、「不透明な閉塞感を何とかしてほしい」「政治は何も解決してくれない」「こうも不況では何をしてもダメ。これも時代のせい」との嘆き節が横溢する。その気持ちも分からないでもないが、そんな嘆き節を口にしたとしても、当面する嘆きの数々が解決されるはずはない。
▲確かに、時代の流れを見ても、希望するような明るい材料は見当たらない。示される色々な政府の景気対策も、どちらかと言えば大企業中心で中小・零細企業にまで恩恵は及ばない。95%が中小・零細企業と言われるトラック業界にまで恵みの雨が降り注ぐとは考えにくい。社会的規制が一段と強化されている現在、人材不足と相まって明るさはなく、「時代が悪い」と愚痴りたくもなろう。▲渋沢栄一(明治時代に活躍した財界の大御所)と言う財界人がいた。維新後、500社余の会社を設立・経営に携わって?日本資本主義の父?と称せられた人物。旧幕臣であったため、新政府中心の世情と相いれず、辛酸の限りを味わったようだ。まさに「逆境」の渦中に呻吟したが、自らの能力と見聞によって新時代の経済界をリードし、「頑張る人は頑張る」ことの強さを如実に示した。
▲つまるところ、「やる人はやる」のだ。色々な事情があるにせよ、「やることをやった」結果が全てを決める。政治や時代がそぐわなくても、やる人は結果を出してきた。「できない理由を探している暇などない」の勢いで、できることから手を着けていく。かつて勝ち組・負け組に分けた時期もあったが所詮、「できる方法」を探すか、「できない理由」を探すかの違いが分けたと見るべきであろう。
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