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射界
2016年11月28日号 射界
2016年12月2日
心身の健康を支える大事な要素として、知的な精神活動を活発にすることが求められる。それにはまず、バランスのとれた食生活を維持し、適度な運動をし、時にはレクリエーションを楽しみながら、十分な休養を取ることが必要だ。休養に最も効果的なものは睡眠で、知的な活動を整える大脳の細胞の活性化にも繋がる。
▲医学書によれば、脳細胞に栄養を運んでいるのは血液で、脳細胞に流れていく血液量が少なくなると、自然と活動が鈍化する。脳細胞は栄養を十分に蓄える機能がないからだという。だから長時間、働き続けると脳の栄養分が不足することになる。不足すると脳は自動制御装置が作動して休養に入る。そして次の日の活動に備えて栄養をせっせと補給する。大脳の自動的な休養が睡眠である。▲睡眠は浅い眠りより深い睡眠のほうが効果的という。短時間で必要な栄養分を補給するからだ。成人の場合、睡眠中に約30万個の悩細胞が死滅するとの俗説も、医学書は否定していない。同書は半面、朝起きて意欲的に行動すれば、まだ使われずに放置された脳細胞が活性化し、働き出して死滅した脳細胞と入れ替わる…とも解説する。ここでも脳細胞のバランスが重要と理解できる。
▲大手企業の女性社員が過重労働を強いられて自死した問題が浮上している。物流業界としても「対岸の火事」視することはできない課題だ。低運賃問題とも絡んで、業界は喫緊の課題と位置付けて適正化に取り組んでいるが、解決には時間がかかるだろう。過重労働で自死した女性が失ったものは、「時間」ではなく「尊厳」だとの指摘もあるように、改めて過重労働の歪みを真剣に考えてみたい。
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