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  • 射界

    2017年2月13日号 射界

    2017年2月17日

     
     
     

     ある男が検察官の取り調べで、「お前は、とんでもない悪い男だ」となじられ、「いえ、私は悪くありません。私を産んだ親が悪いのです」と答えた。検察官は「親は、そんなに悪いのか?」と問う。男は「いいえ。その親を産んだ祖父母がいけないんです」と反論する。刑法学で因果関係論を学ぶ教室の風景である。



     ▲責任の所在について因果関係を論じるなかで、人は往々にしてミスを指摘されると、教室でのやり取りと似た言い訳を展開し、責任逃れを試みるところがある。「なぜ遅刻した?」と質され、「車が渋滞に巻き込まれて…」と答えるが、通勤時間帯での渋滞は日常茶飯事。それを知りながら余裕を持たなかった自覚が欠落しているだけなのに、「私は悪くありません」と正当化しようとする。

     ▲当たり前の仕事を任せられても人並みにこなせない人がいる。そんな人に限って「性格的に不向き」と自らを決めつける。それでいて仕事に対する研究も努力もしない。不首尾に終われば「荷が重すぎる」と責任を転嫁して弁解に終始する。「知恵を育てる努力を惜しんではならない」という戒めなどは馬耳東風。当の本人は全く意に介することなく、ひたすら言い訳に終始するから滑稽だ。

     ▲いずれにせよ、責任を転嫁して恥じない人は、ある意味、落ちこぼれだ。口を開けば「政治が悪い」「時代がよくない」「不況のせいだ」と決めつける経営者もいるが、ならば黒字企業など存在しないはずなのに、成功している企業は厳として存在する。与えられた仕事を期待以上にクリアしている人もいる。回りくどい因果関係論はさておき、言い訳の代わりに努力を惜しまないのが最善だ。

     
     
     
     
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