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  • 射界

    2017年2月20日号 射界

    2017年2月24日

     
     
     

     「人間万事塞翁が馬」という。何が幸せで、何をもって不幸とするか一概に決めつけられないことを教えている。人の運命も同じで、一頭の馬を巡って「それ禍の来たるや、人自らこれを生ず、福の来たるや人自らこれを生ず」と諭しながら、人が生きるなかで味わう全ては、決して偶然の産物ではないとも説いている。



     ▲我々凡人は事あるごとに「ラッキー」と喜び、ちょっと不手際があれば「アンラッキー」と口にするが、いずれも後になって当時の印象を思い返しながらの表現である。厳しい現実に身をさらす限り、幸か不幸かを感じる余裕などなく懸命に生きている。少し心に余裕が生じることで運不運を考える。ドイツの作家シラーの「汝の運命の星は汝の胸中にあり」と叫び続けた言葉を想起する。

     ▲我が国でも「犬が歩けば棒にあたる」という。江戸かるたの第一句に登場するが、災難のシンボルとして棒を持ち出し、犬だって街を歩けば災難が、いつどこから降りかかってくるか分からないから、人間とて同じ。気をつけよう…と戒めている。寺社の占いくじでも「大凶は大吉に通じる」と、一部では「禍を福に転じる」ことで、将来への希望を見失ってはならないと励ましている。

     ▲「運がよい」からと有頂天になってはいけないし反対に「不幸のどん底」だからと嘆き悲しむのも愚かだ。ロシアの小説家チェーホフが「平らな道でも、つまずくことがある。人間の運命もそうだ。神さま以外に真実を知るものはいないのだから」と言った一節を思い起こしたい。どんな立場にあろうと努力なくして幸せはない。自ら歩むべき道は、自らの努力で探し求める。それが人生だ。

     
     
     
     
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