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カシオ計算機「with C」 他社との協業で可能性広がる
2019年8月8日
カシオ計算機(東京都渋谷区、以下カシオ)は、2017年に同社が主体となるパートナープログラム「with C」を発足。現在68社のメーカーやシステム会社が参加している。
PA営業企画室の大島太氏(写真右)は、「複数のパートナー企業とのクロス戦略で、ソリューションの融合を図ることができる。その分野に長けている企業の力を借りることで、個々の会社では実現できなかった潜在ニーズを掴み、市場を開拓できる」と語る。
物流業界向けでは、東北システムズ・サポート(TSS、仙台市青葉区)と協業し、RFIDソリューションを展開。現在は、主にパレットなどの資材管理やアパレル向けの製品管理での活用を提案している。
カシオのハンディターミナルとTSSのRFIDリーダーをBluetooth経由で接続。「1秒間に700個のIDが読み取れる」という。ハンディとRFIDリーダーの物理的な接続には専用アダプターを用意。IDの読み取りを伴わない業務では、取り外して利用できる。「機能・スペックなど、徹底的に業界最高峰を目指し、一体型のような使いやすさと軽量・コンパクトさ、スキャンの高速性能にこだわった」。
同ソリューションでは、UHF帯を使用。PA推進室の中嶋健太郎氏(同左)は、「電波で離れたタグに放射でき、情報を高速で読み取れる。物流業界で非常に好評」と話す。
出力タイプは1Wと250mWの2種類のモデルを用意。「250mWは数メートル程度の近距離に適しており、高出力の1Wは10メートルほど離れた距離でも読み取れる。ケースバイケースで使い分けられる」と胸を張る。
大島氏は、「より導入しやすいようパッケージも用意している」と説明。「物流現場で必要な機能は入荷・出荷・棚卸しがほとんど。パッケージではそれらに加え、タグ検索などの機能までカバーしている」とし、「さらにカスタマイズも可能」という。
「これまではバーコードが多用されてきたが、人手不足が深刻化している昨今では課題も多い」と語る同氏。「簡単に高速スキャンができるRFIDの市場は、働き方改革の進展や価格帯が抑えられてきたことに加え、経産省の『コンビニ電子タグ1000億枚宣言』が追い風となり、拡大傾向にある」と分析している。
また、同じくパートナー企業のシアンス・アール(同新宿区)が開発したインカム・トランシーバーアプリ「アルディオ」と連携させれば、音声認識による翻訳機能も利用できる。「英語や中国語以外の言語にも対応しており、働く人のケアに有効。多国籍な物流センターで重宝されている」という。
「with C」について大島氏は、「運用開始後の要望に対してもハード面だけでなく、ソリューションとして応えたい。他社との協業でそれが叶う」とし、「様々なパートナー企業とのコラボは、お互いの強みを生かし合うことで、1+1が3にでも5にでもなれる」と今後の展開にも意欲を見せる。中嶋氏は、「働く人の困りごとを解決するソリューションを提案していきたい」と付け加えた。
◎関連リンク→ カシオ計算機株式会社
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