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物流ニュース
VRで安全教育 真の安全を習得する 「WacWac VR」で事故を擬似体験
2026年7月6日New!!
「内容が毎年同じで飽きる」「ドライバーを同じ日に集めるのが大変」――安全管理の担当者から、しばしば聞こえてくる悩みがある。
コロナ禍を機にeラーニングが普及するなど近頃、安全教育の手段は増えたものの、ドライバーや管理者の手間は変化がないように見える。
WacWac VRで事故擬似体験
WacWac(佐々木章太社長、東京都練馬区)は、VRゴーグルを使った〝疑似体験型安全教育〟と受講管理を自動化した「らくらく監査システム」を開発。事故を起こさないという本質的な安全教育ができるとし、2020年のサービス開始から多くの導入企業で事故削減を実現している。

同システムは、佐々木社長が物流業界で配車や運行管理に従事した経験が原点。ドライバーへの「指導12項目」はVRゴーグルを装着し、事故などリアルな場面を疑似体験できるのが最大の特徴だ。第三者機関の調査では、内容の親和性が講義形式の指導の3.75倍に、学習速度は4倍になる効果が見られたという。
内容は約3分とコンパクトで、ドライバーがすきま時間に受講できるほか、毎年刷新するのでマンネリ化を防げる。管理者も事前に資料を用意する必要がなく、誰がいつ受講したかなどのデータは、システム上に自動で記録。適正化実施機関の巡回指導や監査で提示が必要な際に、記録がワンクリックで出力できる。
このほかトラック版、フォークリフト版それぞれのヒヤリ・ハットを約240本収録。自社での企画、撮影にこだわり、物流の現場で起こりがちなヒヤリとする場面を動画にし、随時追加している。これらの動画はPCでも視聴可能で、集団講義で使うこともできる。
なお、全国に18社ある代理店の一つで、大手物流会社で経営にまで携わった経験を持つ山田ビジネスコンサル(山口県周南市)の山田多加司代表は、同システムの学習効果に手ごたえを感じているという。「特にヒヤリ・ハットの疑似体験は、自分のこととして捉えられるのが講義形式にはない利点。形だけの安全教育をなくすことが、事故を起こさない近道」と話している。
柳井産業運輸 自分ごととして体得
危険物輸送のプロである柳井産業運輸(和田実社長、山口県熊毛郡田布施町)。安全担当の和田将希専務は同システムを「導入から1年半になるが、動画が定期的に追加されるのでマンネリ化しない」と評価する。
同社の安全教育は講義形式とのハイブリッドで行っている。同システムは、乗務の都合で会議に参加できない人のフォローもありドライバー版、フォークリフト版を1台ずつ導入。指導項目とヒヤリ・ハットも合わせて毎月2~3個の動画を視聴し、受講している。
和田専務は「VRの物珍しさから、ゲーム感覚で学習できるとドライバーに好評。平均年齢は45歳くらいだが、どの年代にもフィットしている。講義形式でのマンネリ化を打破し、内容を自分のこととして捉えられているようだ」と話す。
また、「全体会議には倉庫の担当者も多く参加するのに、フォークリフトの教材が少なく困っていた。同システムでこれが解消できた」とメリットも感じている。
もともと事故が極めて少ないという同社。「事故件数のような定量的な変化は見えないものの、空き時間に自ら学ぶドライバーがいるなど、意識の変化が始まった。人手不足のなか、今いる者を辞めさせない手段にもなると考えている」。
防府貨物輸送 自主的な受講に効果
木材やコンクリート2次製品、化成品などを運ぶ防府貨物運送(櫻田正明社長、山口県防府市)は、同システムを導入して2年になる。安全担当の櫻田翔太係長は、「ドライバーがその場で体験しているような作りのコンテンツで、重要なことが自然と身に付く」と話す。
同社は、被けん引車を含めて54台を保有。ドライバーは25人で平均年齢は52歳。40年ほど安全管理を先導してきた幹部の定年退職をきっかけに同システムを導入した。
以前は、「ドライバーは運行時間がバラバラなので、安全教育は集まれる者から少人数でやっていた」というが、現在はドライバーがそれぞれ自主的に受講するスタイルに。「どのコンテンツもドライバー目線の作りで、直感的に理解できる。受講後は私と面談して理解度を確かめるなどフォローも欠かさない」という。
毎月、安全指導1項目とヒヤリハットを2、3点見ても所要時間は15分ほど。櫻田係長は「従前のやり方は管理者の準備にも時間がかかったが、今は完全に手が空く。ヒヤリ・ハットも、欲しい場面が必ずあるほど豊富」と話す。
もともと大きな事故はないものの、「導入後に物損関係費用の金額が減っている。ドライバーの安全意識が変わったということだ」と評価している。
◎関連リンク→ WacWac VR
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