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  • ブログ・花房 陵

    3PLは儲からないビジネスだって?

    2007年11月14日

     
     
     

    ●提案活動と消耗戦
    最近中堅物流企業の提案営業についての相談事が増えてきました。みなさん、活発に商談が
    進んでいるようです。パターンとして物流コンペになるのですが、荷主側からの打診が多くなって
    いて、こちらから営業活動を仕掛けてゆく、というのではなく案件が飛び込んでくるらしいのです。
    お客様の方から相談がある、というのは近年にない珍しい事態ということで、奮起一番で訪問す
    すると、正直に多くの企業に打診していると聞かされます。そこで、提案仕様書(最近はRFPと
    いって、提案条件が書かれた入札書)の説明を合同でするから来るように、と言われます。
    物流コンペは大手の物流企業独自の商談だとばかりに思っていましたが、最近は本当に増えて
    いるようです。もっとも、物流センターの顧客移転は長くて5年、平均すれば3年程度で入れ替わ
    りますから、その時にケンカ別れかハッピーリタイアか、といのが今まででした。
    提案書の書き方を勉強していることが多いので、荷主側も物流側も熱心にスタイルを学びますの
    で、パワーポイントの資料がたくさんになります。
    RFPの項目は大体みなさんも心得ていて、既存事業場の見学や軽い質問は受けてくれます。
    困った問題は、現状のコストダウンが何より重要になっているから、「今日の値段を聞いて、明日
    の相場を占う」ような事になっているのです。
    「年間、ざっと3億円ですので、コストダウン効果を期待してます」なんていう送り言葉で退場する
    と、必死にそれに合わせた料金表が先に出来上がります。いえ、創り出すことに腐心しているのです。
    10%じゃ下げ過ぎか、5%だとどうだろうか、競合のあそこは幾らにするんだろうか・・・・
    値下げ競争で疲弊していて、このままではいけない! というのが本社にあるのに、営業の最前線
    ではさらに安売りを仕掛けようとしている。消耗戦になってきました。
    ●コストダウンの提案コンセプト
    仮に3億をシカジカの方法で10%削減する、という提案をしてコンペに勝ちたいと作戦を練ることを
    考えましょう。
    お客さんからの現在のコスト情報が本当に正しいとして、それって昨日までの過去の料金です。
    明日や来年の予測値になるんでしょうか。どんなコストの使い方、かけ方、処理の仕方を知らないで
    予想するのは大変なリスクでは。
    運賃単価、作業人件費、保管場所代、その他設備費や情報システム費などの、相場料金と減価償却
    が済んでいるような料金を合算して、さらに安くするには、昨日の料金を調べてもムダになります。
    明日や来年の物量、配送回数、情報処理機能と性能を設計しなくては、料金の見積すらできない
    はずなのです。だって、物流関係のコストは荷主の売上規模ではなく、処理している物流サービスや
    物量に関係しているからです。
    数えて運んで幾らだから、今度は幾らになるか そんな風に簡単に考えているRFPもたくさんあって
    ちょっと衝撃的な企業もあります。
    コンペに必要な要素は、「新しい切り口であり、コンセプト」であるはずです。
    荷主さんに何が欠けていて、それが問題であるから解決策を提示する、そんなスタイルにしてから
    料金は積み上げて計算する、そうしたときに3億円を下回るならビットに応じる。でなければビットから
    降りる、という経営判断をしなくてはなりません。
    無暗に下値で入札するための提案書を作るためのシナリオなら、どこかでムリがでます。
    ●最初にすること
    荷主の経営環境を調べておかないと、なぜコンペを行いたいのか、どうしてコストダウンしたいのか、
    なぜ既存の業者交代を仕掛けているのか、・・・・・物流提案はなにがしかのソリューション提案で
    あることを肝に銘じておかないと、入札結果で無事に通ったとしてもさらに値下げで苦労する、もしくは
    原価アップで採算が合わない事態になります。
    このような不幸せがたくさん続いています、特に大手さんでは。
    それが中小に移ってきているとすれば、不幸のチェーンメールみたいなものですから、要注意です。
    「物流コストを下げたいホントの理由は何でしょう。」
    「売り方や作り方、物流の仕方を大きく変えないで、ただ下げたいなら応じられません!」
    という宣言が鮮やかでさわやかな営業マンの姿なんですけどね。
    怒られるのを覚悟で聞く度胸が必要です。
    そうでなければ提案活動ではなく、見積書の再印刷だけになってしまいますよ。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    花房 陵

    イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント
    コンサル経験22年、物流から見た営業や生産、経営までをテーマに 28業種200社以上を経験。業種特有の物流技術を応用して、物流 の進化を進めたい。情報化と国際、生産や営業を越えたハイブリッド 物流がこれからのテーマ。ITと物流が一体となる日まで続けます。

     
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