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ブログ・経営承継支援
第8回「いつが適切?M&Aで会社を売却するタイミング」
2020年9月16日
皆様、こんにちは。経営承継支援M&Aコンサルタントの佐藤優哉です。
本日のテーマは、「いつが適切?M&Aで会社を売却するタイミング」です。特に、自社の業績が順調に推移している経営者の方からよく聞かれる質問です。
私は常に同じ回答をしておりますが、結論、「ちょっともったいないと思えるくらいのタイミングがベスト」です。
「もったいない」と思われるということは、業績も堅調で、少なくとも、直近数年間は大きな問題なく事業が運営できている状況かと思います。なぜこのタイミングがベストかというと、
①数多くのお相手からベストなお相手を選択できる可能性が高い
②良い条件(経済条件やその他各種条件提示)を獲得しやすいこと
が挙げられます。
「今は順調なのだから、もっと会社の価値が高まったタイミングで・・・」とおっしゃる方もいらっしゃいますし、その通りになれば良いとは思いますが、現実的には、先行きは不透明です。
新型コロナウィルスのような予想のできなかった要因で業績が急激に落ち込んだり、加えて、経済環境が不安定になると、いくら自社の業績が良くても買手側の条件提示が厳しくなることもあります。
M&Aは、お相手がいて初めて成立しますので、残念ながら、自社にとってベストなタイミングがお相手にとってもベストかどうかは分かりません。
また、「自分に何かあったり、困ったら相談するよ」とおっしゃるオーナー様もいらっしゃいますが、そういったタイミングでは、譲渡側に有利な条件提示がされる可能性は非常に低いことが現実です。
極論かもしれませんが、社内に後継者がいらっしゃらない企業は、最終的に、M&A(第三者承継)か廃業しか選択肢はありません。
「俺が創った会社は俺の代で終わらせる」という男気溢れるオーナー様も多いですが、従業員の皆さまやそのご家族、取引先がいらっしゃる中での廃業は、とても幸せな選択とは思えませんし、そういった企業こそ、次世代にきちんと残していくべきだと考えます。
ですので、「まだまだ大丈夫、健康にも何の問題も無い」と思われているタイミングで、まずは「M&Aが自社の選択肢になり得るのかどうか」を、将来の為にも一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。
◎関連リンク→ 株式会社経営承継支援
佐藤 優哉
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筆者紹介
経営承継支援
価値をつなぐ、想いをつなげるM&A
中堅・中小企業の円滑な事業承継のためのコンサルティング業務と中堅・中小企業の継続・発展に資するM&A仲介・助言業務が得意。
https://jms-support.jp/佐藤 優哉 (コンサルティング部 M&Aコンサルタント)
早稲田大学卒業後、外資系生命保険会社にて、法人・個人のコンサルティング営業や採用担当を経験。社内コンテストの入賞実績あり。 お客様の事業承継ニーズが多いことを営業活動中に実感したり、実家の家業(運送業)も後継者問題を抱えていることから、その課題解決のために、2018年よりM&A業界へ転職。大手仲介会社を経て、株式会社経営承継支援に入社。 運送業、建設業、人材派遣、調剤薬局案件等を中心にM&Aアドバイザー業務に従事。 -
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