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運送会社
DNP 『トレイルキャッチ』位置と温度をリアルタイム把握
2007年7月17日
大日本印刷(DNP)の『Trail Catch(トレイルキャッチ)』は物流途上にある荷物情報をリアルタイムで追跡することができるトレーサビリティシステム。位置検知と合わせて、温度情報も管理できるのが大きな特長。同社ICタグ本部の松林賢悟氏は、「食品流通や精密機械の分野を中心に普及を進めていきたい」と意気込む。
Trail Catch本体
物流現場の「出荷後の荷物のありかを知りたい」というニーズから生まれたという同製品。ICタグと温度センサーを搭載した『トレイルキャッチ』本体は、PHS通信を利用し、定期的に位置と温度の情報を発信する。この間隔は10〜120分の間で設定が可能。事務所側のPCでは、ASPの管理ソフトを利用し、情報をリアルタイムで取得することができる。「荷物がいまどこにあるのか」を確認するのに、関係各所に何本も電話をかける手間が省け、管理者の業務負荷を軽減する。
測定可能な温度はマイナス10〜60℃。設定した温度範囲を超えそうな時には、管理PCや『トレイルキャッチ』に表示が出るのはもちろん、あらかじめ設定しておいた携帯電話などにアラートを出すことも可能。松林氏は、「通常の温度ロガーでは事後の分析しかできないが、『トレイルキャッチ』は、リアルタイムで問題に対処できるのが強み」と話す。
過去の情報履歴一覧を見ることもできる。位置情報と温度情報が連動しているため、温度の状態に異常があった際の原因分析を行うことも可能。異常時の位置が積みおろしの場所であれば、「ドアを開けている時間をもう少し短くできないか」、道路上(輸送中)であれば、「車輌の故障が考えられるのではないか」など、業務上の問題点を把握し、改善につなげることができるという。
『トレイルキャッチ』本体と、インターネット環境にある管理PCがあれば、「データを読み取るリーダ・ライタ、ゲートなどは不要。インフラを構築する必要もない」という。同氏は、「PHS回線とASPを利用することで、導入の手間とコストを極力抑えた」とメリットを強調する。初期導入費用が『トレイルキャッチ』1台あたり3万円、月額のシステム利用料が同1台3000円。
昨年9月の販売開始以来、「テスト使用も含め、数十社にご利用いただいている」。松林氏は、「非常にシンプルで使い勝手の良いシステム。まずは一度お使いいただき、『リアルタイム』の良さを実感していただきたい」とアピールする。
詳細は同社ICタグ本部HP、http://www.dnp.co.jp/ictag/ -
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