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    OCHIS 運輸ヘルスケアナビシステム実証実験結果「シンプルで分かりやすい」

    2018年5月29日

     
     
     

    ヘルスケアネットワーク(OCHIS)は、全ト協の健康管理支援事業「運輸ヘルスケアナビシステム」について、昨年の実証実験を終え、結果がまとめられた。実証実験から見えてきたのは、トラック運送業の想像以上の実態で、実証実験の結果や2018年度以降の展開などについて、作本貞子副理事長に聞いた。

    事業者にとって難しいといわれる、定期健康診断後のフォローから事後措置までをサポートする目的で構築された同システム。安全配慮義務の遂行のためには、定期健康診断結果に基づき再検査、精密検査、結果に基づく就業上の措置を取らなければならない。システム化にあたっては、医学的な知識がなくても早急に受診を必要とするハイリスク者が見えるようにし、さらにSAS検査やほかの情報を付加した。

    「『弊社は(健診を)全員受けさせている』と言われる方も、従業員の健康状態(ハイリスク者)が見えていない事業主の多いことが、残念ながら運輸事業者の実態で、健診結果の現状として、健診日や生年月日などの記載漏れが意外にも多かった」と作本副理事長は説明する。

    今回のシステムでは職種欄が設けられており、ドライバーに特化した健診結果が初めて明らかになった。これらの結果はドライバーへの指導手法として、点呼や安全教育などに有効活用できる。

    実際に健診データ集計分析を行ったところ、ドライバーとドライバー以外では検査項目別有所見率では差が見られた。「死の四重奏」と呼ばれる肥満・高血圧・脂質異常・糖尿病の項目以外にも、有所見率が高い項目が特に多く見られた。特に収縮期血圧の有所見率はドライバーが7・6%も高く、健康起因事故の関連性で大いに懸念される。

    また健診受診時に問診票で「受診中」と記入した人は、たとえ健診結果が悪くても、検査機関からの報告書では有所見者リストから外れてしまい、ノーマークであることが分かった。しかしこの中にコントロール不良(重症者)が多く存在したことから、事業主も重症ハイリスク者を見逃してしまっていることが判明している。

    実証実験を受けた30社に対してのアンケートでは、システム全体の分かりやすさについて、「会社全体の傾向が分かった」「シンプルなので一目で把握できる」などといった回答が寄せられており、同システムの目的である「見える化」が達成できていることが分かった。また今後については、健康管理の実践に誘導するためのバージョンアップなどが求められていることも明らかとなった。

    作本副理事長は「従業員の健康状態をひとまとめにすれば、安全・健康対策にむけての重要ポイントの可視化や安全衛生委員会資料、社内報へのフィードバックにも活用いただける。今後は、見えたハイリスク者をスムーズに受診や生活習慣の改善につなげることができるようなシステム、点呼時に健康情報が生かされるようなシステムを構築できれば」と今後の展開について話す。

    同システムが管理者の手足となり現場に落とし込まれるようになれば、健康起因事故は減少していく。特に労働環境が健康格差を助長することのないよう、業界全体でのさらなる取り組みが不可欠だ。2018年度は、全国5か所(福岡・東京・大阪・愛知・宮城)で、同システムの実践的活用セミナーも開催される。作本副理事長は「健康管理を充実させたいという事業者の意識の変化が増えるように、多くの方に同ステムを周知させていきたい」と話した。

    ◎関連リンク→ NPO法人ヘルスケアネットワーク(OCHIS)

     
     
     
     
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